昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

障害児学級のつどい

台風15号の影響で雨の降る日曜日、町内小中学校の障害児学級のつどいが開かれた。
参加者は、知的・情緒双方の障害児学級の子どもたちと、その卒業生、そして、先生たちと親や兄弟たち。毎年行われていて、今年で8回目。今年も50名以上の参加があった。
一番年上の子どもたちはもう成人していて、それぞれに勤めに出たり家で仕事をしたりしている。昇平は在級生では最年少。その年齢差は約15歳。親の年齢にも幅があって、この町でずっと取り組まれてきた障害児支援活動の歴史の重みを、肌で感じられるような気がした。

でも、会そのものはアットホームでなごやか。毎年参加している子どもたちは、もうすっかりにこにこ顔で、とても楽しそうだった。
ゆめがおかの子どもたちも、この春卒業して中学校に行った上級生を見つけては、嬉しそうに声をかけている。
こういう集まりがあるというのは、すばらしいなぁ、とつくづく思ってしまった。

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さて、我らが昇平はどうだったか?

実は、今年が2回目の参加。
去年も初め雨が降っていて、屋外で芋煮会をするはずがクラブハウスの中での活動になって、大勢がひしめく部屋に昇平は恐れをなし、なかなか中に入っていけなかった・・・という経緯があった。
今年もあいにくの雨。しかも、去年は途中で雨が止んで屋外活動ができたけれど、今年はとても止みそうにない。
これはまた部屋に入れないかもしれない。何も食べずに途中で帰ることになるかも・・・と半ば覚悟を決めての参加だった。

ところが、昇平、去年の集まりを覚えていたからか、部屋がまだあまり混雑していなかったせいか、はたまた森村先生やクラスの上級生が先に到着しているのを見つけたおかげか、スムーズに室内に入ることができた。
人が次々到着して、知らない顔が増えてくると、母にべったり寄りかかり、持って行ったゲーム本を読みふけることで、不安を解消しているようだった。森村先生に「それは何の本? 見せて」と言われても、「これは僕の大事な本だから」と、そっけない返事。大丈夫かな〜・・・と母はまたまた不安になってしまった。
それでも、全員が自己紹介するときになると、ちゃんとクラスの子たちと一緒に並んで「朝倉昇平くんです!」と元気に自分の名前を言うことができた。
「くん」は余計だぞ〜! と母はずっこけてしまったけれど。

その後、大きい子どもたちと親たちは、芋煮汁を作るために、屋外の炊事場へ出かけていった。
小学生とその親たちに、進行役の先生が声をかける。「さあ、これから木の枝パンを作りますよ」
とたんに、昇平の目がキラリーン☆ と輝いた。
「えっ、パン!? 作る作る!!」
それまでの不安そうな様子から、一気に張り切りモードに切り替わってしまった。(笑)

木の枝パンとは、こねたパン生地を適当な大きさに丸めたものに、ゴマやクルミ、レーズン、チーズなどをまぜて伸ばし、あらかじめ準備した長さ30センチくらいの木の枝に巻き付け、炭火の上で焼く、というもの。
これには、子どもたちももう大興奮!
生地と木の枝をもらい、紙皿の上で生地に好きなものを混ぜ込んだり、枝につけた生地にトッピングしたり。わいわい、きゃあきゃあ、本当に楽しそう。
炭火の上には網が渡してあって、そこで枝につけたパン生地を、転がしながら焼いていく。
なかなか焼けなくて、「まだかなー、まだかなー」と言う子。「あっ、焦げてきた!」とあわてる子。自分で焼き加減が分からない子は、「もう焼けた?」というように、何度も私に枝を差し出してきた。

昇平も、レーズンとゴマ入りのパンを作ったけれど、焼き上げる作業はとても退屈だったようで、小雨の降る中、目の前のグラウンドに駆けていってしまった。でも、そんなときでも「行ってきていい?」と母に聞いてから行くようになったんだから、成長したなぁ、と思う。
焼き上がった木の枝パンは、素朴な味だけれど、温かくてとてもおいしかった。
「焼けたよー」と呼ぶと、昇平もすぐに戻ってきて、たちまち1本食べてしまうと、「ぼく、また作る!」と屋内に駆け込んでいった。いやはや、本当に楽しそう。

パンを焼く作業は、のんびりしていて、大人たちには良いおしゃべりタイムになった。
網の上でパンを転がしながら、子どもたちのこと、学級のこと、いろいろ話をすることができた。
よその学校の子どもたちとも話すことができた。
肌寒い日だったので、炭火もパンも温かくて気持ちよかったが、心の中も一緒にほっこりと温かくなるようだった。

   ☆★☆★☆☆★☆

その後、芋煮汁が大鍋に2つできあがり、その他に、鮭のハーブ焼き(なんと丸ごとの鮭を2匹も焼いた!)、作業所で採れたジャガイモを茹でたもの、ブドウなども配られてきて、賑やかな昼食となった。
昇平はジャガイモが大好きなので、持って行ったおにぎりも食べずに、ジャガイモと芋煮汁で満腹になっていた。

その後、子どもたちは持ってきたゲームなどで思い思いに遊び始め、大人はおしゃべりに花を咲かせた。
昇平たちはGBAに夢中だったけれど、見ていると、その中でもゲーム機の順番を守るルールが出てきたり、ゲーム機の貸し借りのしかたを考えたり、協力して敵を倒すような関わりが出てきたり、見ていて、なかなか面白かった。
結局、最初の心配はどこへやら。午後2時のお開きまでしっかり参加して、充分つどいを堪能してきた我々だった。

あー、ホントに楽しかった!

[03/09/22(月) 11:39]

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