昇平てくてく日記
幼児〜小学校低学年編
学習発表会
昨日は昇平の小学校の学習発表会だった。
例年、劇の発表が多かったのだが、今年は教科学習の延長としての発表というのがテーマになっていたので、今までとは傾向の違う発表になっていて、見ていてなかなか面白かった・・・らしい。(笑)
らしい、というのは、私はまだここに来て2年目で、昨年との違いしかわからないから。ただ、最後まで発表を見ていく保護者が去年よりずいぶん多かったのを見ると、皆、今年の発表をとても楽しんでいたらしい。
歌や体育を取り入れた劇あり、国語の延長としての群読あり、音楽祭に向けて猛練習した器楽演奏を劇仕立てで紹介した学年あり、総合的な学習で取り組んできた「将来」や「環境問題」を劇で演じた学年あり・・・。
昇平たち2年生は、音楽の時間に学習した曲を、森の動物たちがそれぞれに演奏したり、歌ったり踊ったりする、という形でまとめていた。
昇平はカエルさん。緑の服を着て、白タイツに運動着の半ズボンをはいて、鍵盤ハーモニカで「カエルの歌」を演奏した。
♪カエルの歌が 聞こえてくるよ ケロケロケロケロ・・・♪ という、おなじみの曲。
それまで、ステージ脇の台の上で、母を見つけて手を振ったり、ちょっぴり落ち着かない様子で服をいじったり、他の動物の演奏に合わせて歌を歌ったりしていた昇平だが、自分の演奏の出番が来ると、落ち着いた様子でステージに移動し、とてもしっかり鍵盤ハーモニカを弾いていた。
弾く真似や、でたらめなどではないのは、遠目にもはっきりわかった。まわりの子たちと同じように指を動かし、自信をもって堂々と弾いている。
・・・・・・昇平がみんなと一緒に演奏してるぅ・・・・・・
母、じーん。
保育園の鼓笛パレードの時、昇平は中太鼓の役。ひとりで演奏すると完璧だけど、まわりでいっせいに演奏が始まると自分の音が取れなくなって、リズムが合わなくなった。それでも音があまり大きくなかったから「これでいいことにしましょうね」と、保育園の担任と話し合ったっけ。
まわりの子たちと同じようにしたいのに、どうしていいかわからなくて、まわりを眺め、真似してワンテンポ遅れながら行動していた昇平。
皆と一緒に歌うこともなかなかできなかった昇平。
いつのまにか成長したね。少しずつ少しずつ、時には、一足飛びに階段を駆け上がるように・・・。
☆★☆★☆☆★☆
発表会が終了して、教室で待っていた昇平を迎えに行くと、昇平はニコニコと満面の笑顔だった。
「発表会、楽しかったー!!」と大きな声で言う。
本当に、心から満足して、充実感いっぱいでいるのがはっきりわかった。
家に帰ると、おじーちゃんおばーちゃんたちが「発表会はどうだった?」と聞いてきた。
昇平、またニコニコしながら「先生に500点満点だ、って言われたよ!」
どうやら、発表が終わって教室に戻ってから、先生が
「とても良くできていたね。今日の発表は500点満点だったよ」
と誉めてくれていたらしい。
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今回の発表会は、演奏そのものが上手にできただけではなかった。
その練習をしていく過程で、昇平は、「疑問なことがあれば、それがわかる先生に聞きに行けばよい」「聞きに行った先生がいらっしゃらないときには、他の知っている先生に聞けばよい」ということを、自発的にできるようになった。
練習と同時並行するように、「自分でやる」「進んでやる」という行動もどんどん増えていた。
母が「宿題は?」と聞いたとき、「もうやっちゃったよ!」と答える昇平の、得意そうな顔・・・。
あれは、ご褒美のゲームのためばかりじゃなかったんだなぁ、と今になってわかった。
皆と同じように演奏できるのが嬉しかった。上手に弾けるのが自分でもわかって楽しかった。
先生に手伝ってもらわなくても、お母さんに助けてもらわなくても、ぼく一人でちゃんとできたんだよ!
昇平の笑顔は、そんなことを言っているようだった。
また一つ、大人になったね。
昇平の顔を見ながら、またまたじーんと感動している母だった。
[03/10/26(日) 06:26]