昇平てくてく日記
幼児〜小学校低学年編
七草がゆ
今日は1月7日の七草。我が家でも朝食に七草がゆを作った。
とはいえ、ここは東北。外に出ても七草なんて生えていない。
それで、スーパーから七草セットというのを買ってきた。パックの中にセリやナズナ、ハコベなどが入っている。スズナとスズシロは、根っこが小さなカブと大根になっていてかわいい。
かゆには葉の部分を刻んで入れ、カブと大根の部分は別の料理に使おうと残しておいた。
さて、朝食。
おじーちゃん、おばーちゃんはもちろん、お兄ちゃんも「七日にはこれを食べなくちゃね」と言いながら、七草がゆを食べていった。とはいえ、お兄ちゃんがそれだけで足りるはずはなく、前の晩の残りのカレーもしっかり食べたけれど。
旦那だけはまだ七草がゆができる前に出勤していったので、夕食に食べてもらうことにした。
もちろん、私も七草がゆを食べた。正月の間にちょっと食べ過ぎていたので、おかゆは胃に優しくておいしかった。
残るは昇平。彼は今まで一度だって七草がゆを食べたことがない。
普通のおかゆやおじやだって、嫌がって食べないのだ。
でも、縁起物だから、と昇平にもほんの少しよそってやった。
彼は粘りがある食べ物が苦手なので、わざと冷めたところを出してやって、「一口だけでいいから食べてごらん」と言って。
すると、昇平、すんなり一口食べて、「おいしい!」と言った。
あらら〜・・・???
そう言えば、前の晩は、昇平と一緒に七草セットの中身を確認したっけ。
「これを食べると一年間風邪をひかないんだってよ」と話した覚えもある。
そんなことがあったから、食べてみようという気持ちになったのかな。
この正月にはいろいろな行事を積極的に体験しているから、そんな気持ちの延長で、七草がゆにもチャレンジする気になったのかな。
すると、昇平がまな板の上の小さな小さなカブと大根も見つけて「お漬け物にして!」と言ってきた。
これまたびっくり。
カブの漬け物も大根の漬け物も、家では食べたことがなかったのに。
薄切りにしてさっと塩をまぶして出してやったら、これまたぱくぱくと食べていく。
さらに、七草がゆのお代わりもして、あっという間に茶碗もお皿も空っぽになってしまった。
今まで食べなかったからと言って、これからもそうだとは限らないんだな〜、とつくづく思った。
何かの拍子に、こんなふうに食べるようになるかもしれないんだから、決めつけちゃいけないんだなぁ。
すっかり食べ終わった昇平に、言ってあげた。
「昇平くんは七草の栄養をみんなよりいっぱい摂れたね。みんなは葉っぱの部分だけしか食べなかったけど、昇平くんは根っこのところも漬け物にして食べたんだから。だから、葉っぱの栄養も根っこの栄養も全部摂れたんだね」
すると、昇平、嬉しそうな顔でガッツポーズをして見せた。
「うん。ぼく、強くなるよ!」
そうだね。間違いなく、強くなれるね。
だって、こんなにいろいろなものが食べられるようになってきたんだもの。
いっぱい食べて、いっぱい体を動かして、どんどん強くて元気な子どもになっていってちょうだいね。
こちらでは今日が冬休みの最終日。
最後の最後まで、新しい自分を見せてくれた昇平だった。
[04/01/07(水) 14:51] 日常