昇平てくてく日記
幼児〜小学校低学年編
サイトのアクセスを制限する
夏休みに入って十日あまりが過ぎた。
毎日本当に暑い日が続いていて、外に遊びに行く気にもならない。
今日は台風の影響で風があって、よほど過ごしやすいけれど、昇平は日中クーラーの効いた部屋で一人遊びしていることも多い。ブロック遊びや折り紙などをしていることが多いようだ。
母はクーラーのない部屋でなければ仕事ができないので、汗をかきかき、キーボードを叩いている。
夕方涼しくなる頃から、昇平がこちらの部屋にやってきてパソコンを始める。お絵かきソフトを使って絵を描いたり、好みのサイトを巡っていたり。
ところが、最近になって、昇平の見て回るサイトの内容が気になってきた。
と言っても、別に十八禁のアダルトサイトを見に行くわけではない。(まだ早い!)
素人が作ったフラッシュ・アニメーションが好みなのだが、その中に非常にブラックな・・・ブラック過ぎて、残酷な内容のものがかなり含まれていて、昇平がそれを大喜びで見ているのが、気になったのだ。
軽快なテンポと明るい曲に合わせて、殺す殺されるのブラックジョークが繰り広げられている。
非常に刺激的だから、昇平は大喜びする。
「危ない」と感じてしまった。
ブラックジョークは、心の中に「常識的な倫理観」があって初めて成立するユーモアだ。
だが、昇平はどうだろうか?
常識的な倫理観・・・があって、こんなに殺すの殺されるのといった場面を喜ぶだろうか?
切ったり刺したり、という残酷な行為をおもしろがるだろうか?
もちろん、それらが良くないことだということは、昇平だって知ってはいる。
でも・・・
うまく説明はできないけれど、母親の直感が「このままにしておいてはいけない」と感じた。
子どもたちとパソコンを共有するようになってから初めて、サイトへのアクセス制限処置をした。
パスワードを設けて、母がOKを出したサイトだけにアクセスできるようにしたのだ。
もちろん、昇平は怒った。
でも「見ていいようなサイトなら、見られるようにするから、一緒に確かめようね」と言うと、私が眉をひそめたサイトには、許可を出してくれとは言ってこなかった。
一応、自分でも分かってはいたらしい。
今は、安心してみせられるアニメやゲームのサイトだけを、母が1つ1つ手作業で許可している。
手間はかかるけれど、これが親としての義務かな、とも思ったりもしている。
こういうものは、子どもたちの周りに本当に氾濫している。
決して「それらに目をかすな」「耳を傾けるな」と言うつもりはない。
たくさんの雑多な善と悪、善悪の判断もつけがたいものの中から、自分の価値判断で選び取っていけるような、そんな人間になっていってほしいと思っている。
でも、今は・・・たぶん、今はまだ、親の目、大人の価値判断が必要な時期なんだろう。
そんなふうに感じている。
p.s.
ブラックサイトへの出入りを禁止したら、昇平がまたオリジナルCGを熱心に描くようになりました。
そうしてできたのが、アサクラ・タウンの今月のトップページの絵。
彼の描く絵に残酷なシーンはまだ出てきたことがありません。
何となく、ほっとしていたりして・・・。
[04/08/01(日) 12:22] 日常