昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

学校のプールに行く

3年生にして初めて、昇平が夏休みに学校のプールへ行った。
自宅が学区外なので車を使わなければ学校に行けない、という背景もあるのだが、1年生の時は本人が全然行く気なし。2年生の時は冷夏で、とてもプールに入れるような状況ではなかった。
今年は一転しての猛暑。しかも、本人は鼻をつまんで水に潜れるようになって、がぜんプールが好きになっていた。
「D君とプールに行きたいなぁ」と、昇平がゆめがおかの友だちの名前を言ったのは、昨日の日記にも書いたとおり、人恋しくて退屈していたからかもしれない。お兄ちゃんが郡山に泊まりに行ってしまって、遊び相手が全然なくなっていたから。
D君のところに電話をして、町民プールに誘ってみたら、今週は都合がつかないけれど、学校のプールなら明日行けるという。昇平に聞いてみたら「行きたい!」と即座に返事。それを電話でD君に伝えると、D君も「行く行く! 行きます行きます!!」と元気なお返事。
というわけで、今年はすんなりプール行きが決まった。


朝から「D君と学校のプールに行くんだ♪」と、とても張り切っていた昇平だが、いよいよ時間が迫ってきたら、次第に不安になってきたらしい。
「お母さんもプールに入る?」「ぼく、どうしたらいいの?」といろいろ聞いてきた。
ところが、行ってみると、今日のプール担当はなんと森村先生。(これは本当の偶然。)D君も早々に着いていて、水着に着替えていた。
昇平は、目に見えてほっとした様子になった。
実際には、着替えをする場所、手順などに夏休みならではのやり方があって、たびたびまごついたようだが、そのたびに担当の先生方に聞いたり、D君に聞いたりして、なんとかやっていた。
いいことだなぁ、と思いながら眺めていた。
人は、何もかも自分一人で完璧にこなすことは、まずできない。分からなければ分かる人に聞いて教えてもらう。「聞ける」「教えてもらえる」というのは、生きていく上でとても大事なスキルだと思うから。

さて、今日も天気は最高で、とにかく暑い!
子どもたちは喜んでプールの水の中に入っていった。
昇平も、ビート板を抱えていそいそと水の中に入っていった。
そういえば、去年までは何かというと浅い小さなプールに入りたがっていた、と聞いていたのだけれど、今年は迷うことなく大きい方のプールに入っている。やっぱり「潜れるようになった」「ビート板を使えば泳げるようになってきた」というのが、本人の自信になっているのだ。
時たま小さいプールに行って楽しんでは、また大きなプールに戻ってきて、ビート板でばしゃばしゃ、ぷかぷか。プールの中ではD君ともほとんど別行動になっていたが、特に不安がる様子もなく楽しんでいた。
休憩時間にはちゃんと上がって休んでいたし、プールサイドを走り回ることもない。
立派に3年生をやっているんだなぁ、と思ってしまった。
最後の頃には、森村先生が来て、昇平のビート板をつかんで水の中を回してくれたりしたので、昇平は大喜び。楽しそうな声が、プールの反対側にいる私のところまで聞こえてきた。

私は昇平を眺めるついでに、監視係の手伝いも勝手にしていた。(プールを見る目は多い方が良いだろうから。)
そうすると、昇平の学年の男の子たちが時々話しかけてきた。先日買い物に行ってすごく高いカードを見たこと、自分の家のこと、プールの上を飛ぶトンボのこと・・・
そんな話に耳を傾けるのも、なんだかとても楽しかった。

着替えが終わって帰るとき、昇平が森村先生にニコニコしながら言った。
「先生、プール楽しかったよ!」
私が「また来ようね」と話しかけると、「うん!」とうなずいた。
帰り際にD君とすれ違うとき、昇平はD君に手を振っていた。
生まれて初めての夏休みのプールは、とても良い形で体験できたらしい。


p.s.
家に帰ってから昇平の水着袋を見ると・・・あっ、水泳帽が入ってない!
更衣室で着替えたとき、忘れてきたらしい。
いかにも昇平らしいなぁ。でも、そこに思い至らなかった私も私だな・・・と、なんだかおかしくなった。
次にプールに行ったときに探さなくちゃ。

[04/08/03(火) 16:36] 学校 日常

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