昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

付箋を使って絵日記を書く

夏休みの宿題に、定番の絵日記がある。集中力のない昇平のことなので、例年、どうしても簡単で短い日記になりがちだった。
今年は森村先生が付箋を使った作文指導に力を入れてくださっている。夏休み前の懇談会で「絵日記を書くときにも、おうちでやってみてください」とも言われたので、やってみることにした。

付箋は少し大きめのものを百円ショップで買ってきた。4色入りで100円なのだから、安いものだ。
さをり織りを体験してきた翌日、昇平に好きな色の付箋を選ばせて、さっそく絵日記に取りかかった。
まずは、日記用のメモ作り。
織物をしたときのことを、思いつくままに付箋に書きだしていく。1枚の付箋に書くのは1行だけ。つまり、1つのことがらだけ。書いたものは、どんどん白紙に貼り付けていった。
前日の体験でも、昇平は余りよく覚えていないことが多い。思い出せないでいるときには、ヒントをだしてやった。「糸は何色のを使ったっけ?」「次は何をしたんだっけ?」
全部で10枚のメモができた。
「8月17日(土)」「さをりおり」「あいさつをした。」「赤・青・白」「てぬぐい(を作りたかった、の意味)」「おった」「半分できた。3cm」「母をおむかえにいった。」「つづきをおってできた。」「らくしょう」

本人としては、ここでもう集中力を一度使い果たしてしまっているので、文章化するのは翌日にしたかったのだが、あいにく、翌日は用事があってその時間がとれない。
忘れないうちに日記にまとめさせたかったので、ちょっとだけはっぱをかけて、がんばって日記まで書かせた。
別な白紙を用意して、「日記に書く順序でメモを並べてごらん」と言うと、書きたい内容を選びながら紙に貼り付けて、間を矢印で結び始めた。
日記には使わないメモも出てきた。使わないことにしたのは「あいさつをした。」というメモと「てぬぐい」というメモ。その選択は本人に任せておいた。
構成ができあがったところで、絵日記の用紙を渡して、「それじゃ書こうね」と言った。

繰り返して言うけれど、実はこれは本人にはちょっと大変な課題。
書くのが大変と言うより、作文メモを作って、構成を作って、文章化する、という課題内容に集中力が持続しきれないのだ。ここまでかかった時間は15分程度なのだが、それでも本人にはかなり長い。
飽きてだんだん嫌になってきている様子が見えてきたので、文章に書くときには、あまりうるさいことは言わないことにした。
できるだけ漢字で書く、とか、文字を丁寧に書く、とか、がんばってほしいことはいろいろあったのだけれど、そこはちょっと我慢。とにかく、メモを元に自分で文章化できることを目標にした。
そうして昇平が書き上げたのは、こんな日記だった。前回の日記でも紹介したけれど、もう一度載せてみる。


「8月17日 さをりおりへいきました。糸の色は赤・青・白です。おりました。半分できました。(3cm)母をおむかえにいきました。つづきをおってできました。らくしょうでした。」


メモを作ってもこの程度なのだけれど、書くときに文句を言ったり「わからないよ!」と言ったりせず、自分からどんどん書いていけたのは、やっぱりメモのおかげだった。
「母をおむかえに」の「母」という表現は、自分から「お母さんじゃなく母って書いていい?」と聞いてきたし、「らくしょうだった」という感想も、自分自身で思いついたことばだった。
小さいけれど、そんなふうに自主的に考えながら文章を書けたのだから、それで良いのだと思った。

機織りをしている絵は難しすぎたので、デジカメで撮ってきた写真をプリントアウトして、それを貼り付けた。作品の織物の写真も貼った。写真は昇平自身に選ばせた。
絵日記の条件には合わないかも知れないけれど、なにしろゆめがおか学級なので、そのあたりは大目に見てもらえるだろうと思う。


他にももう2枚絵日記の宿題があったのだが、それも同じ方法で書き上げた。メモ作りに1日、構成を作って日記に書くのにもう1日かけたら、もっと楽に書くことができた。
夏休みの絵日記は、これで完了。あとは1日1枚の宿題プリントが3枚残っているだけ。
さをり織りをやってきたおかげで、夏休みの自由制作も同時にできてしまったので、余裕を持って夏休みの終わりを過ごしている。
今日は夏休み最後の日曜日。家族4人でボーリングに行こうと考えている。

[04/08/22(日) 06:07] 学校 日常

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