昇平てくてく日記
幼児〜小学校低学年編
学校と学級の特別支援教育
森村学級の子どもたちは、現在4人。
どの子も、その子の発達段階や能力的な段階に合わせて、協力学級(交流学級)で授業を受けてくる。
何の教科を受けてくるかはその子によって違うし、無理なく集団学習に参加できるよう、状態を見ながら学期ごとに(時には学期の途中からでも)細かく修正されている。
5年生のBくんは、今学期になって算数の授業も協力学級で学習するようになった。他に、理科、社会、音楽、体育なども協力学級で受けているから、一日の半分以上をそちらのクラスで過ごしていることになる。
同じく5年生のCくんは、今年から始まった家庭科にとても熱心に取り組んでいる。図工も協力学級で受け、とても素敵な力作を次々に作っている。彼がこんなに作ることを好きだったなんて、私は今まで知らなかったので、新たな発見をした思いがしている。
4年生のDくんも、今年になってから社会科が増え、毎日元気に4年生のクラスに向かっている。社会派の彼は、社会科の勉強が面白くてたまらないらしい。森村学級の学級新聞では水質汚染についての記事を書いていた。
昇平自身も、今年から理科が増えた。ノートを取ることや、観察して絵を描くことが誰よりも早くて、まわりから感心されているらしい。今年は町の音楽祭にも参加するので、全体練習に参加する時間も増えているが、みのり先生が「上手に鍵盤ハーモニカで演奏できるようになった」と誉めていた、と森村先生から聞かされて、すごく嬉しそうな顔をしていた。がんばっていることを認めてもらえるのって、本当に嬉しいんだよね。
4人の子どもたちが協力学級に行く時間が増えた分、森村学級に全員が揃う時間がとても少なくなってしまった。「おかげで、国語や算数の全体指導の時間を捻出するのに苦労しています」と森村先生は苦笑いしていらした。
時間割は毎日変更の連続だけれど(というか、今年はもう、曜日ごとの決まった時間割は存在していないけれど)、黒板にその日のスケジュールが必ず書かれているので、子どもたちは毎朝そこを確認して、混乱することもなく行動している。さすがだねぇ・・・。
一人一人が森村学級に基盤を置いて、そこから外(協力学級)に出かけていく。
行くときには「いってきまーす」、戻ってきたときには「ただいまー」。
たとえ教室にいる時間数は少なくなっても、ほっとくつろげて、安心して過ごすことができる自分の教室があることが、子どもたちの原動力になっているのだろう。
最近は、通常学級から森村学級に通級に来る子どもたちもいて、また新しい関わりが広がってきている。
通級の子たちにとっても、森村学級は安心して学べる場になっているのが分かる。だって、朝、わざわざ森村教室に回って、その日の自分の授業を確かめていったりするのだもの・・・。
今、Bくんが行く5年生の算数では、担任の先生+T.T.の先生の5人で、習熟度別のグループ学習をしているらしい。
小数の計算なのだが、子どもによって計算スピードがまるで違うからだそうだ。
特別支援教育は、障害児学級だけのものではない。発達障害を持つ子どもたちだけのものでもない。どんな子どもたちにも、それぞれの能力、それぞれの個性に合わせて、等しく受ける権利があるものなんだ・・・と、つくづく感じている。
そして、それを学校全体で取り組んで、実現化に向けて努力している先生方に、本当に、心から敬意を表したくなる。
いい学校だなぁ、本当に・・・・・・。
来週、小学校のフリー参観がある。一日のどの時間に参観してもかまわないスタイルの学校公開だ。
もちろん、私は一日中ぶっ通しで参観するつもりで、今からスケジュールの調整をしている。行くたびに、学校の良さ、学級の良さ、子どもたちの成長やがんばりを見ることができるので、今からとても楽しみだ。
早く来週にならないかなぁ。(笑)
[04/09/22(水) 11:48] 学校