昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

遊びながら指示語を学ぶ

フリー参観の続きを書こうと思っているのに、またまた面白い発見をしてしまいました。

   ☆★☆★☆★☆

昇平が解いたチャレンジの国語の問題に、丸付けをしていたときのこと。
指示語(これ、それ、あれ、どれ)を選ぶ問題で、ほとんど正解しているのに、その中でたったひとつ間違っていたのが「これ」の使い方。
花屋に買い物に来た女の人が、手に花の種を持ちながら、店員さんの持っている花を指さして、「その花と、これをください」と言っている。
ところが、店員さんも手に花の種を持っていて、それぞれ、「その花」「これ」が示すものは何かを答える、という問題。
「その花」は、女の人が指さしているし、絵の中に花はひとつしかないので、正解していたけれど、「これ」というところが、店員さんの持っている花の種になっていた。「これ」と言うからには、自分に近いもの、つまり女の人が手に持っている方の花の種でなければいけないのに。
どうやらこれは、「これ」ということばを、「話し相手から見て近いもの」と捉えている可能性があるな、と感じた。
ふむむ・・・これは面白いぞ。

勉強が終わって「おかーさん、遊ぼう!」と昇平が言ってきたので、これはチャンス♪ と、こんなテストをしてみた。
紙に2人の棒人間の絵を描いて、それぞれ手に本を持たせ、右側の棒人間に「これ、くださいな」とせりふを言わせ、さて、「これ」とは、どちらの人が持っている本でしょう? と問題風に出してみたのだ。(昇平はこういうお勉強スタイルのなぞなぞが好きなので)
すると、昇平は自信を持って、左側の棒人間の本だと答えた。ご丁寧に、左側の人の本にも丸をつけて。
やっぱりね〜。(笑)

今まで、いろいろな場面で「これ、それ」と言った指示語の把握が弱いな、と感じてはいたのだけれど、こんなふうにはっきりそれを確認できたのは初めてだった。
「残念、はずれでした〜♪」と教えると(昇平はこういうとき、間違いを指摘しても別にパニクらない)、昇平は「えっ?」と目を丸くしながら、右側の人の本に印をつけなおした。

そこで、今度は第二問。ちょっとひねりを加えてみた。

2人の棒人間がいて、今度は左の人がパンを、右の人がおにぎりを持っている。
右の人が「これ、おいしそうだね」と言い、左の人が「それ、おいしいよ」と言っている。
さて、「これ」というのはパンとおにぎりの、どちらでしょう?
「それ」というのは、どちらでしょう?

昇平、第一問目に同じような問題をやっていたので、「これ」が右の人の持つおにぎりだと言うことはクリア。
ところが、左の人が言う「それ」は、自分が持っているパンのことだと答えた。
はっはっは〜・・・やっぱり!

「残念! 『それ』っていうのは、話している人から見て相手に近いもののことを言うんだよ」と、ちょっと絵に印を書き込みながら教えると、昇平は「えーーー!」と驚いていた。
今まで、この指示語のさすものを、しっかり把握できないでいたんだね。
絵を描くことで、やっとはっきり、その位置関係を知ることができたんだね。

その後、昇平は棒人間の問題が気に入ってしまって、「あれ」や「それ」と言った指示語の問題や、場面に合わせてせりふを考える問題など、いろいろなテスト遊びに発展してしまった。
ふきだしにせりふを考えて入れる問題も、なかなか面白い回答をすることがあったけれど、それに関しては今回は省略。ただ、この、せりふを入れる問題は、多分、コミックストーリーとかいうのに共通してくるものがあるんだろうと思う。
夜寝るときにも、「明日もまた、これやそれや、せりふの問題を出してね」と昇平からリクエストされてしまった。

実際のところ、昇平は「これ」も「それ」も「あれ」もよく間違っていて、まだまだ把握が弱いのだけれど、絵に描けば理解しやすいんだな、というのがはっきり分かったから、これからも時々遊びながら教えていこうと考えている。
どうせ覚えるなら、楽しく遊びながら。
これが、私のモットーだから。(単に自分も楽しみたいからなんだけど。笑)

[04/10/10(日) 23:23]

[表紙][2004年リスト][もどる][すすむ]