昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

渡る世間に鬼はいる?

今夜、お風呂に入っていたときのこと。昇平が唐突に聞いてきた。
「お母さん、『渡る世間は鬼ばかり』って、どういうこと?」
えー。それはドラマのタイトルでしょうが。
とはいえ、昇平は本当にその意味を知りたがっている。
えーと、えーと、どう説明しようかな・・・

母 「本当はね、『渡る世間に鬼はない』って言うんだよ」
昇平「えっ? 何?」
母 「えーとね。昇平くんは大人になったら、会社に勤めたりして仕事をするようになるでしょ」
昇平「うん」
母 「そうすると、いろんな人に会うようになるんだけど、そういう人たちは鬼みたいに怖い人たちじゃないよ。いい人たちがいっぱいいるよ、っていう意味なんだよ」
昇平「渡る世間は鬼ばかりっていうのは?」
母 「それは、渡る世間に鬼はない、をひっくり返したドラマのタイトルだよ。世の中には鬼みたいな怖い人たちがいっぱいいる、っていうことになるんだろうね」

そんなふうに説明しながら、ふと思いついて、聞いてみた。
「昇平くんは、鬼はないのと鬼ばかりなのと、どっちがいい?」
すると、昇平がごもごもと何かを答えた。聞き取れなくて聞き返すと、今度ははっきりした声で昇平が言った。
「両方!」

思わず絶句してしまった。
世の中には鬼のような人と優しい人の両方がいるべきだ、と昇平は言うのだ。
いや、そんなふうに、いろいろな人がいるのが世の中なんだ、と言ったのかな。
毎日過ごす小学校だって、そこは立派な社会。そこには、優しい子も優しくない子も両方いる。優しい子にばかりいてほしい、と思うのでもなく、意地悪な子なんかいなくなればいい、と願うのでもなく、社会とはその両方が存在するものなのだと、すでにちゃんと知っていたのだ。

昇平は、私が思っているよりも、ずっと大人になっている部分があるのかもしれない。
ちょっと見識を改めてしまったやりとりだった。

[04/11/03(水) 23:54] 日常

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