昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

お母さんは忘れんぼ

私はとても忘れっぽい。
「しっかりしているように見えて、とてもそうは思えない」と人からはよく言われるけれど、実際のところは、本当にいろんな場面で抜けまくっている。(私を昔からよく知っている知人友人は、いっせいにここでうなずいているはず。笑)
自分が熱中していることなら、かなりしっかりやれるのだが、ひとたびその集中がとぎれると、それまでやっていたことも、やるつもりでいたことも、記憶の中からぼろっと抜け落ちてしまい、後になってから、「あ〜、そういえば○○をするんだった!」と叫ぶことになる。
昔からそうだったし、今もそれは変わらない。私もやっぱりADHDの傾向があるんだなぁ、と自分でつくづく思う。

でもって、昨日の午後のこと。
紙粘土遊びに熱中していた昇平が、私のところにやってきて言った。
「お母さん、紙粘土が無くなっちゃったから、買い物に行ったら紙粘土を買ってきて」
最近の昇平は、状況も自分の希望や考えも、しっかりことばで伝えられるようになってきている。成長したよねぇ。
「分かった。後で買い物に行ったときに買ってくるからね」
と返事をすると、昇平に念を押されてしまった。
「お母さん、買い物メモに書いておいて」
母が忘れんぼなことは、子どもたちにもしっかり覚えられてしまっているのだ。
「分かった。ちゃんと書いておくから」

だけど・・・私は、買い物メモに書くことを「忘れて」しまった。

夕方、買い物を済ませて、家のガレージに車を停めたとたん、はっと思い出した。
「あー! 紙粘土を買ってくるのを忘れちゃったー!!」
スーパーの入り口をくぐったときまでは覚えていたのに。忘れないうちに、最初にまず紙粘土を買おうと考えたはずなのに。ああ、それなのに、それなのに・・・。(がっくり)

昇平は二階のパソコンに向かって、いつものようにお絵かきをしていた。
おそるおそる、声をかける。
「ごめんね、昇平。お母さん、紙粘土買ってくるのを忘れちゃったんだ」
すると、昇平は母を振り返って、優しい口調でこう言った。
「明日、忘れないで買おうね」
はにゃ〜。逆になぐさめられてしまった・・・。

親はなくても子は育つ。いや、ちょっと違うか。
親がダメでも子は育つ。
むしろ、親が抜けていてドジな分、子どもは「自分がしっかりしなくちゃ」と考えるのだろうか。
だとしたら、親は少しくらい抜けた部分があったほうが、子どもにとっては良かったりして・・・?

なんにしても、子は親が思っている以上にたくましい。
そんな子どもたちにフォローしてもらいながら、忘れんぼの母は今日も何とかやっている。

[04/11/15(月) 10:05] 日常

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