昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

学童研修会で語り部をする

昨日の午後、福島市の駅前で開催された研修会で、昇平のことを話してきた。
一応講演と言うことになるのかもしれないけれど、ざっくばらんな研修会と言うことだったし、私自身、講演なんていう柄じゃないから、「講師」ではなく「語り部」と呼んでもらえてありがたかった。

南東北の児童館・放課後児童クラブの研修ということで、福島県と近隣の県から十数名の学童指導者の皆さんが集まっていた。中には、看護学部の学生さんや、私と同じような立場のお母さんも・・・。
私は本当に、まとまった話をするとか、人を説得するような話をするというのは苦手なので、皆さんのお役に立つ話ができたかどうか、自分でははなはだ自信がない。昇平の生い立ちからずっと語ったけれど、実際には、あそこはもっとカットして良かったのかも、とか後で気がついたし。
でも、昇平が最近学童を変えた件や、その理由についての話は、皆さん熱心に聞いてくださっていたような気がする。皆さん、自分の抱える学童とその子どもたちを思い浮かべていらしたのだろう。
その後のディスカッションでは、熱心に子どもや親に関わっている指導員さんたちの話を聞くことができた。以前T町の支援会議で講演したときに感じたのと同じエネルギーが、ここにもあった。
「子どもたちの居場所を作ることが大切」「働いている親が多くなっている今の時代、学童がその居場所になろう」ということばは、本当に暖かかった。

今、学童(児童館・放課後児童クラブ)にも、自閉症やADHD、LDといった軽度発達障害の子どもたちが増えてきているという。
実際には昔からいたけれど、障害の診断基準が変わってきたために、気がつかれてこなかった問題が浮き上がってきた、と言うべきなのかもしれない。
学校や家庭だけでなく、その中間にある学童もまた、変わりつつある。そういうことなのだろうと思う。

私はただひたすら「本人(子ども)の視点に立って考えてやってほしい」と話し続けた。
リンコさんの『閉じた情報の輪っか 俺ルールに生きる人々』の抜粋を読み上げ、ペンギンさんの『十人十色なカエルの子』も力一杯紹介した。どちらも、本人の視点から、子どもたちの気持ちや特徴を説明したものだから。
帰りがけ、私が持ち込んだ『カエルの子』の本を皆さんが買ってくださって、ほぼ完売となった。これも本当に嬉しかった。
私の話はとてもつたなかったと思うけれど、ほんのちょっとだけでも「子どもの視点で見てみようか」と聞いた人たちに考えてもらえたら、私の役目は果たせたかな、と思っている。

研修会の場には、昇平も一緒に連れて行っていた。
私が話している間、自分が行っている学童の鴨原先生と楽しく遊んで待っていた。実に4時間近く、本当にお利口にしていた。
昇平は今、学校でも家庭でも学童でも、本当に良く理解してもらって、最高の対応をしてもらっていると思う。(あ、いや、家庭では、今ひとつの部分も多いかもしれないけど・・・汗)だからこそ、彼は今落ち着いているし、とても楽しそうに生きている。
そんな昇平の実際の姿を見てもらえたことも、もしかしたら、理解ある対応の大事さを感じるきっかけになったかな、とも・・・期待している。


それにしても・・・・・・。

あー! やっぱり私は話をするのは苦手だぁ!!
こうやって文章で書く方が、よっぽど気楽です!(爆)

[04/12/05(日) 06:07] 療育 行政 講演

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