昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

学校での学習スタイル

ゆめがおか学級の子どもたちは、1人1人で学習カリキュラムが違っている。本人の能力、成長を見極めながら、学級で学習する教科と協力学級(交流学級)で学習する教科が決められているし、毎年その見直しも行われている。
昇平は1、2年生のときには音楽と体育の授業を協力学級で受けていたが、3年生になってそこに理科が加わった。来年度はさらに図工を協力学級で受ける予定で、そろそろその準備が始まろうとしている。お試しで協力学級の図工に参加するのだ。昇平が慣れるまでは、森村先生か西尾先生がついてくださることになっている。
理科や社会、家庭科、総合、算数を協力学級で学習している子たちもいる。なかには、一日のほとんどの時間を協力学級で過ごしていて、ゆめがおかに戻ってくるのは昼の給食だけ、なんて子もいる。「まるで売れっ子スター並みの忙しさだねぇ」なんて私は笑うのだけれど。

協力学級での授業に関しては、毎年12月の個別懇談会の席で、担任と保護者の合意の上で決まっていく。
理科の次には社会科が増やされる子が多いのだけれど、昇平の場合は、まだ人や社会の成り立ち、歴史といったものにはあまり興味がないので、それはもっと関心が出てきてから、ということになった。
私自身が社会科嫌いな子どもだったので言うわけではないけれど、興味のないときにいくら教わっても、身にはつかない。それよりは、本人がしっかり理解して参加できる(可能性がある)教科のほうが、だんぜん良い。社会科は、興味が出てきてから勉強しても、けっこう間に合う教科だし。

まあ、そんなわけで、ゆめがおかの子どもたちは、学年が上がるにつれて協力学級で授業を受ける時間が多くなっている。
そして、その代わりに、国語や算数の時間に普通学級から通級してくる子どもたちが増えてきたのだ。
2学期までは5年生と6年生の子が算数や国語に通級に来ていた。今学期はさらに4年生の子も来るようになった。
ゆめがおかの授業は、とても分かりやすい。まず大事な概念について復習をしてから、新しい単元に入っていく。1人1人の認知スタイルも考慮しながら、工夫のある指導をしていくし、できればたくさん誉めてもらえる。たとえ答えを間違えても、そこまでがんばって問題に取り組めば、そこをしっかり認めてもらえる。授業参観やフリー参観のたびに、そのあたりの工夫やすばらしさはいつも感じている。
先日、新しく通級を始めた子のお母さんと話す機会があったのだけれど、子どもさんは「ゆめがおかの授業はよく分かって楽しい」「一日に2校時算数があってもいいのに」と話しているのだそうだ。
お母さんも、通級を始めるまではそれなりに不安があったようだったけれど、子どもさんの様子を見て、安心して笑顔になっていた。良かった!

子どもに合った学習スタイルは、その子1人1人で違っている。
普通学級に籍を置いて、その中での工夫でがんばるのが良い子。普通学級に籍を置いて、必要な教科だけ特殊学級に通級するのが良い子。昇平たちのように、特殊学級に籍を置いて、必要な教科だけ普通学級で受けるのが良い子。これは、逆通級とでも呼ぶのがいいだろうか。普通の学校では不充分で、養護学校などの特殊学校で、専門的なカリキュラムのもとで指導を受けるのが一番伸びる子もいる。
我が子には、どのスタイルが一番あっているのか。
それは、親と、子どもに関わる専門家が、十分に時間をかけて観察しながら判断していくことだろうと思っている。
一番大事なのは、「本人が学習しやすく、過ごしやすい学校生活」を準備してあげることなんだろう。

昇平、9才4か月。毎日、本当に楽しそうに学校に通っている。
子どもが笑顔で過ごせる学校が、最高だよね。

[05/01/16(日) 12:15] 学校

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