昇平てくてく日記
幼児〜小学校低学年編
不安と人形・11−運動会当日その1
さて、長く続いたこの「不安と人形」シリーズ(?)も、どうやらこれが最終回。
運動会前日から、不安定な繰り返しをほとんど言わなくなっていた昇平だが、運動会を立派にがんばり抜き、翌日の今日も、ほとんど平常に戻って落ちついているからだ。
本当に、今までにないことだったので、担任と一緒に心配もしたけれど、ちゃんとおさまるものなんだなぁ、と逆にちょっと驚いたりもしている。
運動会では、こんな様子だった。
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【開会式】
やっぱり大勢に向かっての話を聞くのは苦手。校長先生や来賓の話の間、自分の場所に立ってはいたけれど、視線はあっちこっち、ときどき鼻をほじっている様子も・・・。こら! 視線があったら、目で合図してやりたかったぞ。
でも、応援合戦や運動会の歌では、ちゃんと声を出しているのが見えた。ラジオ体操も、今までの中で一番上手にできていた。ただ、体ののばし方、動かし方はまだまだ。こりゃ将来ダンサーになるのは無理だわねぇ、なんて眺めながらのんびり考えていた。(笑)
全体に向かっての指示は、やはり聞き取れていない。「全体まわれ右!」という先生のことばに、すぐには反応せず、周りの子たちがいっせいに後ろを向いたのを見て、まわれ右をしていた。「分からない時には、とりあえず周りを見て行動するように」というのは、森村先生の指導だった。ちゃんとできるようになったね。
【150m走】
種目の1番目が、昇平たちの150メートル走。走る順番は子どもたちがくじをひいて決めたらしいが、昇平は一番最後の組だった。親も昇平自身も、分かりやすくて大変良かった。
去年までは、合図のピストルの音が怖くて、耳をふさぎながらスタートを切り、その分走るのが遅くなっていた。
今年も、直前まで耳をふさいでいたが、自分の番になったら耳をふさがないでスタートを切った。足の運びも走る姿勢も、今までになく本格的。脇目もふらず一生懸命走り、最後のコーナーでちらっと後ろを振り向いた。自分の後にもう1人走者がいたからだ。ゴール目ざして走っていると、来賓席に来ていた森村先生が大声で応援してくれた。
「昇平、がんばれ!!」
昇平はびっくりしたように振り返り、そのまま両手をあげて、万歳のポーズでゴールインした。自分より遅い子がいたのが、とても嬉しかったらしい。
「今までは一番最後だったから、後ろを振り向く必要がなかったもんなぁ」と森村先生が笑っていた。
後で応援席まで行ってみたら、昇平が駆け寄ってきて言った。「お母さん、ぼく4位だったよ!」
うんうん。本当によくがんばっていたね。
【行け! ゴミレンジャー(チャンス走)】
走っていって途中にある紙袋を拾い、中身のゴミを種類別に分別してゴールを目ざす、というもの。空のラッキー袋があるので、それを拾った子にチャンスが巡ってくる。
昇平の袋にはトレイとペットボトルが入っていた。もう1種類くらい入っていたかな? とにかく分別に時間がかかったので、当然最後でゴール。でも、きちんと分別できていたから偉かった。
ちなみに、練習では「すごく楽しい〜!」とご機嫌だったそうだ。
【昼食時】
とにかく暑い! 日差しがじりじりと照りつけてくる。
昇平は、午前中の結果が赤組リードだったものだから、プンプン怒りながら昼食の場所にやってきた。
あまり怒っているものだから、「怒っている人と食事するのはおいしくない」と私が言うと、とたんに「お母さん、お水冷たくておいしいねぇー」などとご機嫌取りに回り始めた。ったっくもうー、調子いいんだから。
おにぎりもおかずもたくさん食べて、お腹いっぱい。でも暑い。涼しい場所を探しにいったが、教室には入れない。そこで、車の中に入って冷房をかけてやり、そこで15分ほど過ごしたら、また元気になった。
水筒に水を補給して、また応援席へ。午後の部の始まり。
[05/05/23(月) 11:31] 学校 日常