昇平てくてく日記

幼児〜小学校低学年編

トラブル続出・4〜学校での対応〜

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下校のときのトラブルに関しては、ドウ子先生と昇平の間で話し合い、協力学級での帰りの会のときに謝った。ドウ子先生も同席する中、「話したいことがある人」という時間の中で、昇平自身の口からクラス全体に向かって「昔話を城って言ってごめんなさい」「大声で騒いじゃってごめんなさい」などと、反省したことを告げたらしい。
それに対して「みんなから昇平くんに言いたいことがある?」と聞くと、みんなは「ない」と答えたという。昇平くんだからしかたない、昇平くんには自分たちが我慢してあげなくちゃいけないんだ・・・子どもたちの中に、そういう気持ちは強く根付いているらしい。本当に、とても優しい子どもたちなのだ。でも、だからこそ、考えて行かなくちゃいけないことがある。
「言っていいんだよ。昇平くんだって、言ってもらわないと分からないから、そうすると昇平くんもみんなも困っちゃうことになるんだからね」とドウ子先生に促されて、やっと1人の子がおずおずと手をあげたらしい。
下校のときに大声で騒がないでほしい。それさえやらなければ、一緒に帰るよ・・・。

その日も、ドウ子先生は下校する子どもたちの後をついていって、彼らの会話を聞き、様子を観察してくれた。
お互いにクイズを出し合って、昇平1人が王様になることもなく、他の子たちが我慢をすることもなく、和やかに歩いていたらしい。
途中の橋までさしかかったとき、ドウ子先生は子どもたちを呼んで聞いたそうだ。こんな昇平くんだったら、どう? 一緒に帰っても大丈夫かな?
うん、いいよ。騒がなければ大丈夫だよ。 子どもたちはそう答えたらしい。
橋の上でドウ子先生が見送っていると、子どもたちの1人が振り返って言ったそうだ。
「大丈夫ですよ。任せてください」
気負っているわけでも、格好をつけているわけでもない、自然な笑顔と声だったという。たぶん、ちょっぴり大人な雰囲気を漂わせていただろうと思う。
ドウ子先生は思わず「よろしくお願いします」と子どもたちに頭を下げたのだという・・・。

[05/06/03(金) 01:03] 学校 日常

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