昇平てくてく日記
幼児〜小学校低学年編
鉛筆
最近なにかとトラブルが多い昇平。一昨日もまたまたやらかしてくれた。以下は、本人がお風呂の中で母に自己申告してくれた話。
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今日、給食の時に一大事件があったんだよ。
Dくんが放送委員会に行って給食が遅くなっちゃって、麺がスープを吸っちゃっていっぱいになっちゃって、Dくんが大声を出したから、ぼく「尖った鉛筆で突き刺すぞ」って言ったら、ドウ子先生がすごく怒って、鉛筆ぼくに向けたから、ぼく「殺されるー!!」って逃げたんだ。そしたら、ドウ子先生が追いかけてきて、ぼく、つかまっちゃって、いっぱいいっぱい話をされたんだ。
うん、わかったよ、もう。もうやらないから。
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昇平の話はこんな感じなので、かなり想像力たくましくしながら聞かないと状況がはっきりしないのだが、要するに、Dくんが給食に遅くなって機嫌が悪くなり、興奮した昇平が、尖った鉛筆をDくんに向けて「黙らないと突き刺すぞ!」と言い、ドウ子先生から目一杯叱られたのだろう、と見当がついた。翌朝、ドウ子先生からも話を聞くと、やはりそういうことだった。Dくんの怒った声に反応して、衝動的にそういう行動に出ようとしたのだが、ドウ子先生が素早く腕を抑えられ、握った鉛筆の先が自分に向いたものだから、今度は自分がそれで刺されると思って、本気で怖くなったらしい。パニックになって逃げようとするところを、先生に追いかけられ、つかまえられて、懇々と説教された・・・という事件。
「あんなに本気で大泣きした昇平くんは初めてかもしれません」とドウ子先生は苦笑い。自分が他人に向けた尖った鉛筆がどれほど「怖く」見えるか、昇平は自分自身で体験したのだろう。そこで、こちらからは「どんなに大泣きしようが騒ごうが、他人に危害を加えるような行為は許せないので、妥協しないでぎっちり教えてやってください」とお願いした。本当に、私はそれだけは絶対に許せないのだ。「ならぬものは、ならぬ」と教えなくちゃいけないと思っている。
なにぶん、衝動性が絡んでいる問題なので、すぐにこういう行動がおさまるというわけではないのだが、それでもこれほどしっかり思い知ったのなら、次には・・・と期待していたら、翌日の連絡帳にこんなことが書かれてきた。
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6月15日(水) 記録者:ドウ子
今日、授業中に、ちょっとしたことで隣のDくんにかっとした昇平くん。たまたま手に持っていた鉛筆を振り上げ、自分の行動にはっとして、「あー、しません、しません。」と手を下ろしました。昨日のことをちゃんと覚えていたようです。
先日耕した花壇に小さな朝顔の芽がたくさん出ていました。去年のこぼれ種です。昇平くんはそこに支えの棒を立てて、「つるが巻きつくようにしてあげたよ」と言いました。いずれまた耕してしまうのですが、せっかくの気持ちなので、いくつかを鉢植えにすることを約束しました。そんな優しい気持ちは大切にしたいです。
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やっぱり、覚えていたんだね。
最近、本当に怒りん坊で、すぐにかっとなってしまう昇平だけど、それでも自分なりに心の中にブレーキを作っていけたら。
いつか、自分の怒りより、相手を思いやる気持ちの方が勝って、自分の感情をコントロールできるようになっていけたら。
そんなことを願いながら、今日も昇平を学校に送り出している。
[05/06/16(木) 15:59] 学校