昇平てくてく日記
幼児〜小学校低学年編
フリー参観・2 〜補足〜
昇平が、体育などの時間にすぐ自分の居場所がわからなくなることに関して。
列に並ぶ、順番に移動する等の活動が多い体育。自分の定位置の目印になるのは、空間座標ではなく、周囲にいるお友だち、つまり人座標だ。(もちろん造語)
人の顔を覚えにくい、という特徴がある昇平には、周囲のお友だちの顔を見て自分の人座標を把握することがとても難しい。
それに加えて、自分の定位置を見失いやすいもうひとつの大きな原因は、不注意の問題にある。
例え顔を覚えるのが苦手でも、「この人の次」と思って、ずっとその人を見つめ続けていることができれば、自分の定位置を見失うことはない。けれども、昇平は不注意もかなり強いので、どんなに見つめ続けていたくても、すぐに視線は別の方向へ、関心は別のものへ・・・。あ、そういえば、と思い出して自分の列を見ると、列はすでに順番が回って移動している。あれ、あれ、ぼくはどこにいればいいんだっけ??? となる。
昨日の日記にも書いたが、これに関する対策は、顔以外のはっきりした目印をつけるしかないと思う。昔は運動着の前後に大きなゼッケンがついていて、そこにクラスや名前が書いてあったものだけれど、あれなら昇平でもかなり分かりやすいと思う。・・・けれども、今は犯罪防止のためにゼッケンは小さくなり、背中にはつけなくなったし、中にはゼッケンを廃止した学校もある。困ったご時世だと思うけれど。
体型や顔などに非常に特徴のある子だと、昇平でも覚えやすいので、こういう子の隣や後ろにする、という手もある。
「この子が昇平くんのお隣さんだよ」と、特定の子と毎回組ませて覚えさせる方法もある。昇平も、自分を助けてくれる人であれば、意外なくらい早くしっかり顔を覚えたりするので(このことからも、顔を覚えられないのは注意力の問題のほうが大きいのかなぁ、という気がするのだけれど)、「この人が昇平くんを助けてくれる人」と教えると、多分覚えて頼りにするようになると思う。ただ、この場合の弊害は、ひとりの顔と名前を覚えると、その子にばかり頼るようになってしまって、他の子たちを全然覚えようとしなくなること。特定の子と組むので、それ以外のバリエーションがつけられなくなる弊害もある。痛し痒し・・・。
昨日も書いたとおり、昇平は、まわりの子たちにフォローしてもらうことで、なんとか定位置の問題をクリアしている。
けれども、将来まわりのフォローなしで自分の定位置を把握する必要が出てきたら、きっと、こういう方法(環境の構造化)で対応していくしかないのだろうな。
あとは、昇平自身の注意力が、成長と共に発達してきて、人の顔や居場所に注意を向け続けられるようになることを期待していくしかないのだろう。・・・あまりあてにはせずに。(笑)
[05/10/01(土) 08:38] 知識 学校