昇平てくてく日記2
小学校高学年編
4月下旬〜家庭訪問〜
やはり、昇平が家にいる時間が短くなったこともあって、まとまりのある内容の日記を書くのが難しくなっている。更新が不定期になると、私自身も書きにくいので、今回から昇平のことを簡潔に書きつづって1週間ごとに公開、というのをやってみようと思う。
特にどうってこともない、当たり前の日々がつづられるような気はするけれど、まあ、それはそれで……。(笑)
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4月23日(月) 天気:くもり
昨日の風雨で桜はすっかり散ってしまった。学校へいたる坂道が花びらで桜色だった。
夜、サンフルーツを初めて食べた昇平、「皮はすごく苦い。でも、実の袋はジュースが一杯詰まってておいしい」。気に入って、私と一緒に大きめのものを1個全部食べてしまった。酸っぱい! と拒否するかと思ったのだけれど。
最近、昇平は食べられるものの幅が本当に広がった。あんなに偏食がひどかった昔が嘘のようだ。
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4月24日(火) 天気:くもり時々晴れ
午後からドウ子先生の家庭訪問があった。協力学級(交流級)の6−2での学習の様子や、登下校の話、宿泊学習のことなどを話し合った。
今年はまた社会科の授業を6−2で受けているらしい。最初、発言したくて「はいはい」と手を上げてばかりで、6−2の担任も困っていたようだけれど、先生方と約束をして、今は「はいはい」言わなくなったらしい。やれやれ。
理科は今年はW先生が担当だけれど、ここでもわかっていることを勝手に発言して、先生やお友だちを困らせているらしい。チャレンジをやっているから、それで結果がわかってしまっているんだよね。
家庭訪問が終わってから、昇平に「理科で予想を立てるとき、結果を知っていても最初からそれを言ってはいけない、ってこと、わかってた?」と聞いてみたら、「えっ、知らなかった!」。うーん。当然わかっているように思えることがわかっていないことって、けっこうあるねぇ。
どうしてそれをするとみんなが困るかを話して聞かせて、ではどうしたらいいのか、も話し合った。「わかっていても先生に差されるまでは話さない」「どうしても言いたくなったら、ノートにイラスト入りで予想を書く」と約束した。……どんなに「話さない」と約束したって、衝動性が強い昇平だから、我慢できなくなるのは予想がつく。好きな絵で表現することで気持ちがおさまるといいなぁ、と願いつつ。
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4月25日(水) 天気:雨
昨日約束したこと(先生に差されるまでは話さない、等)をメモ用紙に書いて、朝、筆入れに入れて持たせた。帰ってきてから連絡帳を見たら、協力学級での社会科で上手に参加していた、とのこと。やれやれ、効果あったかな。
これも家庭訪問で話し合ったことだけれど、運動量を少しでも増やしたくて、いくらか歩いて登校してもらうことにした。とはいえ、登校班に加わっているわけでもないし、本人まだ全然慣れていないので、今朝は学校から200mくらい離れたコンビニの駐車場から歩いて行かせた。交通量の多い交差点を越えるときだけが心配で見守ってしまったが、後は学校に向かってまっすぐ走っていくのが見えたので、一安心。
この後、少しずつ歩いていく距離を延ばしていく予定。とはいえ、本当に安全の問題があるから、どの程度まで可能かな、というところだけれど。自宅から学校までは歩いて1時間以上かかる。全部歩いて登下校したら確かに運動にはなるけど、いくらなんでも、あまりに危なっかしくて、ちょっと無理だわなぁ。(苦笑)
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4月26日(木) 天気:晴れのち時々雨一時雷
朝はよく晴れていたのだが、天気予報の通り、午前10時頃からいきなり天候が変わって大荒れになった。空は一面灰色の雲におおわれ、激しい風と雨、そして雷。あまりの急変ぶりに驚きながら、「昇平、大丈夫かな〜」と心配していたら、案の定、学校でパニックを起こしていたらしい。
ちょうどゆめがおかのお友だちと家庭科室でたこ焼き作りをしていたらしいけれど。「落ちつかせるのに1時間かかってしまいました。」と連絡帳に書かれてきた。家に帰ってきてから、本人も「ものすごい風と雨がふって、ぼく、『帰れなくなる!』って怒っちゃったんだ」としょんぼりしていた。
もともと強風や雷の音が苦手なのに加えて、傘を持っていかなかったから不安になっちゃったんだろうね。先生方、お手数をおかけしました。
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4月27日(金) 天気:晴れ
夕方「パソコンはしばらく休憩だよ」と声をかけたら、二階から台所に下りてきて、「何をすればいいかな」と言った。「本を読んだら?」と言ったけれど、それも乗り気ではないようなので、「それじゃ、家のまわりをマラソンしてきたら? 鍛えられるしダイエットにもなるよ」と声をかけたら、その気になった。
実際には台所から見える裏道を三往復……距離にして500〜600mくらい? もうちょっと走ってもらいたかったけれど、今日はそれで終わってしまった。でも、運動会もあるし、毎日こうして走ったら力もつきそうだな。これからも声かけしていこう。
そのあとは、夕食の麻婆春雨を、包装紙の作り方を見ながら一生懸命作ってくれた。
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4月28日(土) 天気:晴れ
午前中、私は兄ちゃんの高校の保護者会へ。昇平は、おばあちゃんたちと留守番。
私が帰宅した後、昇平は自分で電話して、近所のC君の家へ遊びに行った。1時間ほどで戻ってきたけれど、べそをかいている。C君の弟がゲームがうまく行かなくなって怒って、それで……と言うけれど、なんだか意味がよくわからないでいたら、当のC君と弟君が追いかけてうちに来た。弟君いわく、「お兄ちゃんと喧嘩して怒って言ったのを、昇平くんが誤解したみたいだったから」
すると昇平、それを聞いて「なーんだ」と笑顔。やっぱり場面の理解は苦手なんだねぇ。(苦笑)
せっかく来てくれたから、と私と四人でマージャンゲームを1回やり、その後はC君と弟君がうちのゲーム機で遊んでいるのを、昇平がわきから見ながら進み方をアドバイスする……というのをやっていた。
途中から、お客様があって私は階下にいたけれど、喧嘩することもなく、一時間あまり、三人でとても楽しそうに遊んでいた。
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4月29日(日) 天気:晴れ
GW前半の三連休中日。旦那は今日だけ休み、兄ちゃんは今日も学校。(ご苦労さま)
去年も行った、隣町の自然公園へ三人で花見に出かけた。
今年は例年より暖かかったので、ソメイヨシノはかなり散っていたけれど、代わりに山桜とコブシが満開。ブナや紅葉も枝一杯に芽吹いていて、桜の薄紅とコブシの白と木々の薄緑が重なり合って、本当にきれいな眺めだった。沼のまわりを一周すると三十分はかかるのだが、昇平は、先に立って元気に歩ききってしまった。
歩き終わってから休憩所に立ち寄ると、ちょうど昼時だったものだから、お弁当や売店のうどんをテーブルに並べて食べている家族連れが何組かいた。そこへ寄っていって、テーブルをのぞき込む昇平。あわてて呼び戻して注意した。
「こういう場所ではよその人たちのテーブルをのぞいたりしません。これは公共のマナー、社会で決められているルールです」
すると、昇平、真面目な顔をして、
「前に歯医者さんの待合室で言われたのと同じことなんだね……。他の人がやっているゲームをのぞいちゃいけないって」
はい、そのとおり。よく関連づけて思い出せました。それを知ってから、よその子のゲームはのぞかないようになったものね。今度はよその人たちのテーブルものぞかなくなれるね。
結局売店が混んでいたので、町中まで下りてラーメン屋さんに入った。1時頃だったけれど、店内は満席。席に着くまで15分くらい待たされた。ラーメン屋に着くまでの時間も考えれば、けっこうな時間を空腹でいたのだけれど、昇平はGBAをしながら、文句一つ言わずに待っていた。こういうところも大人になってきたな、と感じた。
[07/04/30(月) 07:02] 学校 日常 療育・知識 発達障害