昇平てくてく日記3

中学校編

連休中の昇平

 さて、今年のGWも今日で終わり、明日からはまた学校が始まる。
 この連休中、昇平がどんなふうに過ごしていたかというと……

  ☆彡☆彡☆彡☆彡

【宿題】
 連休中、美術の先生からスケッチの宿題が出ていた。テーマは、 「私が春を感じたもの」と「家族の絵」。
 春を感じたものについては、家族で出かけた公園(→詳しい様子はブログ「そっと、ひとりごと」にて)で、タンポポの群生をスケッチしていた。
 家族の絵は、部屋でテレビを見ているお父さんを描いた。それがこれ。

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 相変わらず見て写す力があるなぁ、と旦那と思わず感心してしまった。
 これは美術の授業でやるステンシル版画の下絵にするらしい。

  ☆彡☆彡☆彡☆彡

【ゲーム・パソコン】
 GWが始まったばかりの4月末に、パソコンのオンラインゲーム「メイプルストーリー」がバージョンアップした。
 昇平は最近、メイプルの中で知り合った友だちとグループを組んで戦ったり、雑談(チャット)をしたりと、このゲームを本当に楽しんでいた。ところが、バージョンアップの直後から、プレイ画面が真っ暗に。あれこれ調べてみたところ、昇平の使っているデスクトップではスペック不足(能力不足)のために画面が出なくなっていたことが判明した。
 それ以前からも、メイプルだけでなく、ありとあらゆる場面でパソコンの状態は悪くなっていたのだ。起動にもめちゃくちゃ時間がかかるし、どのソフトを使っていても重い。アンチウィルスソフト、有害サイト防止フィルターなどが常駐してあるのだけれど、それもバージョンアップのたびにサイズが大きくなって、パソコンの動きを悪くしていたというもの。「これは交換の潮時」と考え、急きょ新しいデスクトップのパソコンを購入した。
 今は本当にパソコンが安い。デスクトップなんて、昔の1/3の値段で、信じられないほど性能がいいんだものね。ゲームでも何でもさくさくと快適に進むようになって、GWの後半はご機嫌の昇平だった。

  ☆彡☆彡☆彡☆彡

【人との関わり】
 先に書いたオンラインゲーム「メイプルストーリー」が、昇平にとっては格好の関わりの場になっている。
 昇平は場面の理解が良くないのだけれど、画面の上で動くキャラクターを見る形でなら、実際の場面よりずっと理解できる。しかも、相手の言うことも文字で表示されるから、耳で聞いて理解するのが苦手な部分も補ってくれる。実際の会話では、答えるタイミングを外して、相手に「あれ?」という顔をさせたり、「なんだ、無視するなよ」とむっとされたりすることも多いのだけれど、文字を書き込む形のチャットだと、それぞれに入力スピードが違うものだから、会話のタイミングというのが現実ほど問題にならない。……つまり、昇平が今現在持っている力でかなり対等に他人と関われる場所になっている。
 もちろん、ゲームの中の世界だけで充分なわけはないけれど、現実の社会で面と向かって他人と関わっていく、その前段階として、メイプルの世界がちょうど良いSSTになっているなぁ、と思って見ている。
 そういえば、以前ほど危なっかしい発言や行動もしなくなったから、私が口を出す回数も減ったわね。

 ところが、これも先に書いたとおり、パソコンのスペック不足から、新しいパソコンが届くまでの間、メイプルができなくなってしまった。
 それでパニックを起こすようなことはなかったけれど、その代わり、「人と関わって遊ぶこと」をしたがって、自分から言い出しておはじきを買い、毎晩私とおはじきをして遊んでいた。ちゃんと交代の順番を守れるし、ずるをすることも、負けて怒ることもない。これも良い関わりの場だったけれど、いかんせん、昇平にはやっぱり内容がもう子どもっぽくて、じきに飽きてしまった。そこへちょうど大学生になった長男が帰省してきて、旦那も連休になったので、家族四人でおはじき大会をした。これはこれで盛り上がって、なかなか楽しかった。
 長男が家にいる間は、二人でテレビゲームをする場面も見られたが、長男の方があちこち遊びに行ったり泊まりに行ったりするのに忙しくて、それほど関わる時間は多くなかったかも。でも、久しぶりで帰ってきた兄に、二階から駆け下りていって嬉しそうに「おかえりー、兄さん!」と言っていた昇平の姿は印象的だった。

  ☆彡☆彡☆彡☆彡

【自主性】
 ゲームやパソコンの時間が終わると、昇平は毎日自転車で散歩に出かけた。30分から、長いときには1時間以上も走り回ってくる。どうやら途中で書店に寄って漫画の立ち読みもしてきているらしい。時々財布を持ってお気に入りの本を買って帰ってきたりもするので、一応立ち読み料は払っていることになるかな。(笑)
 おやつを買いにコンビニまで行ったり、とにかくあちこち走り回ったり、と自転車のおかげで本当に行動半径が広がった。迷子にもならずに帰ってくるところを見ると、だいぶ道も覚えてきたのかもしれない。

 そうやって走っている最中に、眼鏡のねじが緩んでレンズが片方外れてしまった。プラスチックレンズだから割れることはなかったのだけれど。
 その場所が行きつけの眼鏡屋の近くだったので、昇平は自分一人でその店に行って、店の人に頼んでねじを締め直してもらってきたらしい。以前、私と一緒にそこへ行って、サービスで眼鏡を調整してもらったのを覚えていたのだ。話を聞いて、「ほほー……!」と感心してしまった。
 以前、福島市の書店で駐車場の車が見つけられなくなって、書店の店員さんに頼んで母の携帯へ電話をかけてもらったことがあったけれど、とにかく、「困ったときに周りに助けてもらう力」が本当に育ってきたなぁ、とつくづく感じている。
 これもまた、自主性の成長の表れかな、と思う。

  ☆彡☆彡☆彡☆彡

 中学に入学してからもぐんぐん背が伸びて、間もなく私の身長に並びそうな昇平。
 幼くて無邪気なところもたくさんあるけれど、確実に成長しているんだな、一人前になろうとがんばっているんだな、と痛感させられた連休だった。

[08/05/06(火) 21:34] 家庭

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