昇平てくてく日記3
中学校編
メイプルストーリー
テストが終わって平常の生活に戻った昇平。この週末は大好きな「メイプルストーリー」三昧だった。……いや、ちゃんとゲーム時間は守らせたけれど。30分オーバーくらいで。(苦笑)
最近、昇平はグループを作って敵と戦うクエストが面白くてしかたないらしい。毎回メンバーは違っているようだが、しょっちゅう「入れてー」と言いながらグループにまざっている。
そうやってグループを組む相手にもいろいろな人間がいるのは現実と同じ。仲よくやれる相手もいれば、自分勝手な相手も、意地悪な相手もいるらしい。相手の行動の意味がわからなくて怒ることも時々あるけれど、グループのメンバーとの会話は文字で残って、さかのぼって読み返すことができるから、それをスクロールして会話の流れを確認しているところもよく見る。場面の読み取りが苦手な昇平には良いトレーニングだなぁ、とつくづく思う。
どうしてもわからないことばや場面になると、同じ部屋にいる私に聞いてくる。
昨日もこんなことを聞いてきた。
「お母さん、チェーンメールってなに?」
「それは鎖かたびらのことだよ。装備の一種――」
「それじゃないよ! チェーン・メール!」
「ああ、不幸の手紙のことね」
どうやらグループを組んだ相手が、戦いの合間に「今日、チェーンメールが来たんだ。」とぼやいたらしい。「(これと同じメールを他の人に出さなければ)首を切って殺されるぞ」などと書かれていたという。うわぁ、悪質なチェーンメールだなぁ。
「それってひどいよね!」と昇平が怒るので、「そんなこと本当にできるわけないんだから、気にしないで無視するのが一番なんだよ」と教えてやった。
昇平はその仲間に「嘘だから。そんなの絶対嘘だから」と書いてあげたらしい。そうしたら「ありがとう、××(昇平のキャラクター名)」と返事が来たと教えてくれた。
うん、きっとそのお友だちは、嘘だと思っていてもやっぱり気持ちよくなかったんだよね。だから、昇平くんに「絶対嘘だから」って言ってもらえて嬉しかったんだよ。
「メイプルストーリー」。
昇平にはやはり格好のSSTになっている気がする。
[08/05/26(月) 09:26] 家庭