昇平てくてく日記3

中学校編

穏やかな日々

 世の中は三連休。きっと泊まりがけで出かけた人たちも多かっただろうと思う。
 でも、我が家は旦那が休みなしで仕事だったので、普通の休日と何も変わらなかった。いつも忙しい人ではあるけれど、年末年始の企画を抱えて特に多忙の時期。しょうがないよねぇ、と日曜日に昇平と私でファミレスへ出かけた。
 いつもの店なので、昇平もすっかり慣れていて、自分でサラダバーやドリンクバーへお代わりに行く。ぐずって騒ぐ小さな子も店内にいたけれど、「うるさいなぁ」とつぶやいただけで食事を続けていた。「そうやって平気でいられるようになったんだから、すごいよねぇ」と思わず昇平を誉めてしまった。

 いつもと変わらない休日。いつもと同じような過ごし方。だけど、そんな中にも少しずつ成長は見える。
 日曜日の夜、早めに帰宅した旦那に昇平が聞いていた。
「お父さん、明日は?」
「うーん、明日も仕事なんだ」
「ご苦労さま」
 ものすごく自然に、昇平が父をねぎらっていた。


 週末には家庭教師の先生と数学を勉強している。
 一学期が終わる時点でかなりわからない部分が出てきていて、私とでは怒ってしまって勉強にならないので、夏休みから家庭教師をお願いしたのだけれど、この先生がとても当たり。昇平の学習パターンを見抜いて、最初に「今日はここまでね」と見通しを立ててくれ、さらに集中時間が短い昇平のために、「ここまで問題を解いたら休憩するよ」と区切りながら問題を出してくれる。
 おかげで苦手だった分配法則が理解できて、計算も速くなってきて、最近の昇平はとても機嫌がいい。自信がついてきたんだろう。学習意欲そのものも上がってきた気がする。私も怒りながら勉強を教えることから解放されて、本当に楽になった。まだ学生の「お嬢さん先生」だけれど、本当に良い先生に出会えたなぁ、と感謝している。


 あたりまえに過ぎていく日々。穏やかに流れていく時間。
 昇平が幼かった頃には、こんな日々が来るなんて想像もできなかったなぁ、本当に。
 長男は関東の大学で一人暮らしをがんばっている。時々、私の携帯に自分の作った料理の写真を送って、「ちゃんと生きてるよ」と知らせてくれる。
 昇平はその写真を興味深そうにのぞきこんで、ダイガクセイやヒトリグラシというものにイメージをふくらませている。
 本当に平凡な日々。でも、そんな平凡さが嬉しい毎日。


 ずっと私たちを心配して見守ってくださっている皆様。
 私たちはこんなふうに過ごしています。旦那も「忙しいけれど、家族がいるからやっていられるんだ」と言ってます。
 もちろん、学校では小さなトラブルはしょっちゅう起きているけれど、それもすべて想定内、オールオッケーです。
 平凡だから、日記の記事にするようなこともなかなかないけれど、元気でいるから安心してくださいね――。

[08/10/13(月) 20:44] 家庭

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