昇平てくてく日記3
中学校編
5月〜6月の報告
最後に昇平の様子を日記に載せてから、ほぼ1カ月が過ぎようとしています。
あまりブランクが空くと、何事かあったのではないかと思われるかもしれませんが、実際には逆で、毎日あまりに何事もなく平穏無事に過ぎるものだから、とりたてて日記に書くこともない、という状態です。ですから、本当にご心配なく。
(それでも最近の様子が気になる方は、「ペンスタンド」でも覗いてみてください。その日の短い日記を載せていることがあります。こちらも更新は気まぐれですが)
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さて、この一ヶ月間の様子をまとめて報告しましょう。
5月27日(木)
中間テストで大健闘。学年平均には及ばないものの、本人としては記録的な好成績。特に数学は50点を上回り、順位も上がった。自分でその結果に驚き、「ぼくも、頑張ればできるんだ!」という実感を持った様子。
6月前半
中体連のため、自習の日がたびたびあった。去年までは、担任が部の顧問として大会に行ってしまうので、その間にトラブルが多発して、私は胃が痛くなっていたけれど、今年は、介助の先生と1年次に担任で現副担任の岩沢先生がいてくださるので、担任が留守でもまったく心配ない。3年目にして初めて、心安らかにこの時期を過ごすことができた。
6月上旬
5月末に奥歯の詰め物が取れてしまい、2回ほど歯医者に通った。診察室には昇平だけが入り、一人で治療を受け、何事もなかったように出てきた。親が先生から呼ばれて説明を聞く、という場面も今回はなし。あまりにあっけなく治療終了したので、こちらが拍子抜けしたほど。
過去のてくてく日記をみると、歯医者にものすごく苦労した様子が記述されているのだけれど、ずっと同じ歯医者に通い続け、少しずつ皆で経験を積み重ねていって、とうとうここまで来た。最近、その成長ぶり、進歩ぶりに感激することが多くなった。
6月12日(土)
旦那が一ヵ月ぶりで休みを取れたので、一週間早かったけれど、父の日のお祝いで焼き肉食べ放題へ行った。昼時で店内はかなり混んでいたし、小さな子の泣き声が聞こえたこともあったけれど、本人は平気な顔。後から「落ち着いていて偉かったね」と声をかけたら、「ぼくはもうずいぶん前から平気になっていたんだよ」と答えた。実際、よほど調子や環境が悪いときでない限り、小さな子の声にパニックを起こすことはなくなった。
6月16日(水)
スクールカウンセラーのA先生との相談日。去年の今頃は涙ながらの面談だったけれど、今年は嬉しい報告ばかりできる。
昇平が中間テストの直前に少し不安定になったこと、「テストの結果が悪いと高校に入れないのでは」と心配していたことを話すと、「早めに高校受験の準備に取りかかった方が良さそうですね」という話になり、昇平の受験科目である面接の練習を、夏休み前から始めてもらえることになった。面接では受験動機や将来についても聞かれるので、進路や将来の展望を具体的にイメージしていく取り組みもしていただけるという。小学校からずっとお世話になってきたA先生。本当に心強い味方です。
6月20日(日)
早朝、中学校の親子清掃奉仕へ。学校の前庭の草むしりをした。L子ちゃんはお父さんと来ていたけれど、L子ちゃんと私でおしゃべりをしたり、昇平がL子ちゃんのお父さんにポケモンの話をしに行って、話し相手をしてもらえて満足そうにしたり。もちろん、草も1時間しっかりむしり、最後に昇平は草を入れた重いゴミ袋をL子ちゃんと2人で運び、岩沢先生と協力して草捨て場に空けた。
どんな行事にも、どんな些細な作業にも、発達のための課題や練習が含まれている。学校というのは、子どもを成長に導くためのプログラムを、年間行事という形で蓄積して実施していく場所なんだ、と改めて痛感した。学校が本来の学校らしくあることが、実は子どもたちのために一番良いことなんじゃないだろうか?
6月22日(火)
昇平が受験を考えている高校へ、私が見学へ行って説明を聞いてきた。通信制の私立高校だけれど、本人が希望すれば毎日でも登校して勉強することができる。最近はできるだけ登校できる日を増やして、学校生活を経験できる場所にしてほしいという要望が増えてきたので、新卒で入ってくる1年生でひとつのクラスを作っているらしい。校舎は古くて狭い。校庭も体育館もない。でも、面倒見の良さそうな、暖かい雰囲気の学校だった。スクーリングとレポートで組まれたスケジュールも、見通しが立てやすくて昇平に合っている。職員室に勉強に来ていた子と少し話もしたけれど、先生に親近感と信頼感をもっているのが伝わってきた。
「学校に通って学びたい気持ちがある人は、誰でもうちにおいでなさい」と言ってくれているような学校で、ああ、ちゃんとこの子たちにも行ける高校があったんだ、と本当に嬉しくなった。本命の受験校はここに決定。
現在
来週、期末テストがあるので、昇平は試験勉強中。今までは私が試験範囲を確認して学習スケジュールを立てる手伝いをしていたけれど、前回の試験の時には範囲確認だけを手伝い、今回は範囲表の中の「○ページから○ページまで」という部分にマーカーをしてあげただけで、あとは全部本人に任せてみた。自分で学習計画を立てて、試験までに範囲が全部勉強できるようにペース配分しながら学習している。学習内容は翌日、担任が必ず確認して判を押してくれる。良い形で自主的に学習する習慣が確立しつつある。
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そんなこんなで、間もなく7月。1学期もあと一月ほどで終了してしまいます。
中学3年間は本当にあっという間だし、その間にはいろいろなことがあったけれど、終わりよければすべて良し、で卒業できればいいな、と考えています。
【お願い】
下記の療育掲示板で、元ことばの教室担任の理尚先生が、発達検査(WISC-III)に対する保護者の気持ちをお聞きになっています。より良い研修会実現のために、皆様のご意見を聞かせていただければ嬉しいです。
[10/06/23(水) 23:17] 学校