昇平てくてく日記3
中学校編
昇平3行日記・2
10月4日(月)
中間テスト終了。
昨夜、不安で寝つけなかった昇平は、案の定、学校でとても眠かったようだ。
テストが終了したら、嘘のように落ち着いて明るい顔……点数は期待できそうにないけれど、無事やり終えてきたから、まあいいか。(苦笑)
−−−−−−−−−−−−−−−
10月5日(火)
暗い顔で帰宅して、開口一番「ぼくは全然成長していない!」。
何事かと思ったら、学校の勉強が難しくてよく理解できなかったうえに、今日もまたL子さんの大声につられて騒いでしまったらしい。
周囲が見えるようになり、自分が見えるようになったからこそ、落ち込むようになったのだけれど、成長の証とわかっていても、親にはなかなかつらいところ。
−−−−−−−−−−−−−−−
10月6日(水)
数学と理科のテストが返ってきたけれど、案の定、点数的には赤点。
ただ、どちらの教科も、自分でわかる問題には精いっぱい取り組んでいて、特に、努力した数学の「解の公式を使った計算」は完全正解。
「よくがんばったね、すごいねー!」と誉めたら、『えっ、そうなの?』という顔をしていた。(笑)
−−−−−−−−−−−−−−−
10月7日(木)
好奇心から訪問したサイトに、べた一面「死ね死ね死ね…」と書いてあったのを見てショックを受けた昇平。
少し落ち着いてから、「そんなのを書くのは子どもなんだよ。大人になれば、みんなそんなことは言わなくなるんだから」と話して聞かせたら、「でも、大人になったら、今度は夫婦のこととか、子どものこととか、仕事のこととか、お金のこととかで悪口や文句を言うようになるんだ。世界では国が戦争を起こしてるし。どこまで行っても同じじゃないか」と反論された。
よくぞそんなところまでわかるようになりました! と思わず感心してしまった。
−−−−−−−−−−−−−−−
10月8日(金)
今日も学校でまた、いつものパターンのトラブルがあって、昇平が鞄を持って学校から帰ろうとしたらしい。
パターンがわかっている時には、そのパターンでトラブルが起きる場面を予測して、トラブルが起きにくいように対処しなくてはならないのだけれど、私がわかっていても学校のことには何もできないから、なんとも歯がゆい。
せめて本人のセルフエスティーム低下を少しでも食い止められるように、と明日から週末は英語の勉強を見てやることにした。
−−−−−−−−−−−−−−−
10月9日(土)
予定通り、昇平の英語の勉強を見てやったところ、1時間の間に何度もぼんやりする場面があった。
本人に確かめてみたところ、過去の嫌な出来事を思い出して(=フラッシュバック)、しばらくこちらの言うこともにも勉強にも反応できなくなっていたのだという。連絡帳で「最近授業中にぼんやりすることが多い」と書かれていたのは、これだったのか。
先日の受診日でも本人の口から主治医に報告していたので、今はまだ様子見。
−−−−−−−−−−−−−−−
10月10日(日)
家庭教師が今日はお休みなので、2カ月ぶりに、電車に乗って福島駅へ行く練習をした。
切符の買い方、改札の通り方、目ざす高校までの道順……「慣れればきっと大丈夫だよ」と自分でも言ったとおり、7割くらいは自力でできるようになっていた。
駅ビルのイタリアンレストランでおいしい昼食を食べ、ゲーセンに行き、本屋で好きなゲームの攻略本を買い、久しぶりにとてもいい顔になって帰宅した。
[10/10/11(月) 10:19] 3行日記