昇平てくてく日記4

高校編

〔63〕世界はダンジョン

6月25日(月)
 フリースクールの日。映画鑑賞教室の感想文を仕上げ、「落ち着いて過ごせたよ」と機嫌良く帰ってきて、夕方まで一眠りしていた。
 頭がすっきりしていると整理も進むようで、世界をダンジョン(ゲームの迷宮)に例えて、「人生や人間の社会はダンジョン。いろいろな道があるし、道の先は見えない。仲間や宝もあれば、罠や敵も潜んでいる。その人によって選ぶフロア(目ざしていく方向)も違う」というようなことを話していた。

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6月26日(火)
 今日もフリースクールへ。
 昨日のダンジョンの考え方でだいぶ整理が進んだようで、「世界のダンジョンにはいいことも悪いこともたくさん入り混じっていて、しかも、いいことは何かの悪いことにつながってしまったり、悪いことが何かのいいことのきっかけになったりしていて、そこのところもダンジョンなんだよ」というようなことを話してくれた。

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6月27日(水)
 フリースクールが休みだったので、学校の職員室へレポート学習へ。英語と国語のレポートを進め、帰りに「こむこむ」(福島市の文化施設)に回り、その後、ドリンクの割引券を配っていたので、それを使ってファミレスでマグロ丼定食を食べてきた、と元気いっぱいで帰ってきた。自分でいろいろ行動できるのが嬉しくてしかたがない様子。「駅で試食をしていておいしかったから」と、小遣いで私に饅頭まで買ってきてくれた。(1個だけだけど)

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6月28日(木)
 10時に家を出て、福島駅のマックで昼食を食べてから学校へ。5,6校時目に生物のスクーリングを受けて、元気に帰宅。
 ところが、その後、たまたまネットで(昇平にとって)ショックな文章を見てしまって、一気に落ち込んでしまった。不安になってしまって、夜もなかなか眠れなかったらしい。

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6月29日(金)
 前日のショックと寝不足を引きずりながら、国語のスクーリングのために学校へ。ところが、勉強に身が入らなくて、スクーリング中に寝てしまったらしい。帰宅後、担任から、今日の分は出席時間に入れないことになったという電話が、本人にかかってきた。昇平自身も、今日の自分の態度はよくわかっていたので、「来月またスクーリングがあるから、そこでがんばってね」と言われて、「はい、わかりました!」と答えていた。
 その後はだいぶ元気になっていたが、夜寝る頃になるとまた不安になって、一人では寝られなくなっていた。

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6月30日(土)
 福島市内で親の会のペアレント・トレーニング学習会があった。
 昇平も一緒についてきて、ボランティアの大学生のお兄さん、お姉さんたちや、Yくん、Hちゃんと、ポケモンバトルチェスをしたり、一緒に対戦ゲームをしたり、とても楽しそうに遊んでいた。学習会の後には役員会もあって、長丁場になってしまったが、元気いっぱい大満足の一日だったらしい。
 夜寝るときにはまた少し不安になったが、今夜は一人で寝ることができた。

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7月1日(日)
 今日から7月。午前中はテレビを観たり、勉強をしたり。午後には自転車で市内のプールへ行って、「たくさん潜ってきたよ」と元気に帰宅した。
 昇平は精神的に非常に過敏だから、ちょっとしたことで大きなショックを受けて不安定になってしまうけれど、少しずつそれを整理していって、また立ち直っていく。今日はまだ時々不安になっていたが、「人生はダンジョンだから、いろいろあっても当然なんだ」と思い出せるようになってきた。来週はもっと元気になってくれるかな。

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[12/07/02(月) 15:30] てくてく日記

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