昇平てくてく日記4

高校編

〔65〕成長

7月9日(月)
 先週に引き続き風邪気味で咳が出ているが、フリースクールには行きたいというので、用事がてら車で近くまで送った。
 日中は元気でいたが、夜になって微熱が出てきたのと同時に精神的に不安定になり、ネガティブ思考に陥ってしまった。布団の中で楽しい話をたくさんして気分転換して、やっと元気になった。

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7月10日(火)
 今日はフリースクールが休みなので、学校へレポート学習へ。まだ風邪気味なので駅まで車で送迎した。学校の日帰りキャンプの申込みもする予定だったのだが、肝心の申込書を提出し忘れ、明日の朝、提出することになった。学校の後、「ポケモンホワイト2」のソフトと映画「ポケモン」の前売り券を購入することになっていて、嬉しさのあまり忘れてしまったらしい。

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7月11日(水)
 学校のスクーリングはない日だったが、日帰りキャンプの申込みのために早起きして学校へ。ところが「申込書に保護者印が押してなかった」と学校から電話がかかってきた。これは私のミス! さすがに授業がないのに明日もう一度学校へ行くのは大変なので、先生に事情を話して受け付けだけしてもらい、金曜日に申込書を再々提出することになった。
 その後、昇平はフリースクールへ。日中は落ち着いていたが、夜になって疲れが出たのか、非常に不安定になって私と口喧嘩になってしまった。

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7月12日(木)
 一晩寝てだいぶ落ち着き、フリースクールへ。帰宅してから、「スクールで考えていて、すごいことに気がついたんだ」と話し出した。以下は昇平の話。

「人間が誕生する前から、動物は生きるために獲物を捕っていた。これはつまり『争い』。争いのない世界が良い、と言われるけれど、本当に争いがまったくなくなってしまったら、生き物は食べ物が捕れなくなって困ってしまう。つまり、争いというのはあって当たり前のもの。絶対になくならないものなんだよ。
「それに、今気がついたんだけれど、人間が火山の噴火とか荒れ狂う立ち向かうのだって、『争い』なんじゃないかな。争いってのは、あって当たり前で当たり前じゃないものなんだね。ある意味、普通のことなんだ」

 昇平はこの話を私と義母がいる台所でしていった。昇平が2階に上がってから、「ずいぶん大人になったね」と義母と話し合って感心した。
 風邪はすっかり良くなったようで、咳も出なくなった。

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7月13日(金)
 保護者印を押した申込書を提出するために、私の車で学校まで行って、その後、病院へ定期診察に回った。
 昇平は診察室で昨日の「争い」の考え方のことや、世界中にはたくさんの人がいていろいろな考えを持っているから、自分がどう思うかが大事だということ、結局、これが良いとか悪いとかいうことは自分で決めていいんだ、ということなどを話して、主治医に感心されていた。
 今週前半は風邪のせいもあって非常に不安定だったから、好不調の波があることは私から伝えたけれど、「ずいぶん成長してきていますよね」と主治医からも言われた。

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7月14日(土)
 義父が畑(家庭菜園)のジャガイモをおこしたので、私と義母と昇平で手伝った。義父が掘り、私と義母が芋の土を落として選別をして、昇平がバケツで倉の中まで運んだ。「農業はいいよね」と昇平は機嫌良く手伝っていた。

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7月15日(日)
 午前中はアニメとレポートの勉強。前期のレポートももうすぐ全部仕上がるらしい。レポートに関しては、もう私がタッチしなくても全然心配ない。
 午後からは市民プールへ。明日が海の日で無料開放の日だからか、利用者が非常に少なくて、ほとんど貸し切りで遊べたらしい。「今まで怖くて出来なかったウォータースライダーに思い切って挑戦したら、すごく楽しかった!」と元気いっぱいで帰ってきた。明日もまたプールに行きたい、と言っている。

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☆昇平のブログ→ 「やつむの日常」
 http://ley.cocolog-nifty.com/da_silver_zone_/

[12/07/16(月) 15:37] てくてく日記

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