てくてく日記・81「手助けの積み重ね」
今年2度目の復興応援ヒマワリ畑。伊達市に避難している飯舘村の住人が育てている(10月下旬撮影)===============
10/29(月)〜11/4(日)月:スクーリング(体育)
火:スクーリング(HR)
水:フリースクール
木:スクーリング(英語)(母:親の会支部例会)
金:休養日(父:公休)
土:プール
日:T君が遊びに来る
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最近、昇平は自分の受け入れがたいものを目にしても、以前のようなパニックは起こさなくなった。それは例えば「リア充爆発しろ」というネットの流行語であったり、子どもたちが口癖のように言う「死ね!」ということばを、額面通りに受けとって怖がったり悩んだりすることなのだが、このところ、「そうは言っても、本当に殺そうとか考えているわけじゃないんだよね」「消えろ、と言ったって、それは自分の視界の中から消えろ、という意味で、抹殺するぞとかいう意味ではないんだよね」と言うようになってきた。
そう、そうなんだよ、と言ってあげるのと同時に、こんな話もした。新しいことにチャレンジしていくと、必ず自分に合わないものに出会うことがあるんだよね。その時にはね、今までに自分が見聞きして経験してきたことと照らし合わせて、それが正しいかどうか判断するといいんだよ……。
広汎性発達障害は自閉の一種。自閉というのは「自分の殻に閉じこもる」という意味ではなく、脳の機能障害のせいで、見聞きできる範囲が狭くなり、そのせいでうまく人や社会と関われなくなったり、物事を誤って理解・判断してしまったりすること。
でも、狭くなっている視野を広げる手伝いをしてあげたり、誤った理解を修正する手助けをしていけば、手間と時間はかかるけれど、彼なりに世の中を正しく理解していくようになるし、社会とだって関われるようになるんだと思う。というか、現に昇平は少しずつそうなってきているんじゃないだろうか。
月曜日、昇平は一人で電車とバスを乗り継いで体育に行った。うっかり運動靴を忘れてしまったけれど、パニックを起こすこともなく、ちゃんと自分にできる形で授業に参加してきた。帰りには、自転車を転倒させたせいでチェーンが外れたが、自分で自転車屋に電話をして修理に来てもらって、直った自転車に乗って帰ってきた。
上手な経験と理解のための手助け。それと、本人が安心できて自分に自信が持てるような環境作り。その積み重ねが大事なんだろうなぁ、と昇平を見て思っている。
(2012.11.3記)
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[12/11/05(月) 10:14] てくてく日記