てくてく日記・95「人の話には裏側がある」
春の気配===============
2/4(月)〜2/10(日)月:フリースクール、父:公休
火:フリースクール
水:フリースクール
木:フリースクール
金:病院(皮膚科・唇の荒れ)、父:公休
土:休養日
日:Tくんが遊びに来る
===============
先週から軽い不安定を引きずっていた昇平だが、木曜日に私と話す中で突然何かが腑に落ちたようで、「私は今まで自分で何も考えていなかった! 人に言われたことを、そのまま信じ込みすぎていたんだ!」と言い出した。
人のことばは言ったままの意味でない場合が多い。それを疑うこともなく字面(じづら)通りに理解していたから混乱したんだ――ということに、ようやく気がついてくれたらしい。
彼が本気に取りすぎていたブラックジョークについても、「あれはことばで想像の場面を作っていたんだ。実際にそうだってわけではなかったんだ」と言った。うん、そういうことだよね……。
考えてみれば、人の話というのは奇妙なものだと思う。「嫌い」と言っていても、本当は「好き」だったりする。「とんでもない奴だ」なんて言っても、本当は「なんてすごい人なんだ」と感心していたりする。言ったことばがそのままの意味ではない。だから、昇平は混乱した。冗談も皮肉も、子どもたちが口癖にしている「死ね」も、みんな本気で言っているものだと思えたから。
その夜、昇平は「こんなことにも気がつかずにいた自分が恥ずかしい」と言って泣いた。
人の話には「裏側」がある。
その事実に気がついた夜だった。
【追記】
その後、昇平は落ちつきを取り戻しました。人の話の裏側を理解するスキルは、これから時間をかけて身につけていかなくてはなりませんが、とりあえず「そういうことなんだ」とわかっただけで、少し納得がいったようです。
土曜日には、国語の追試の連絡が来ました。合格点にたった1点の不足! でも、「追試に向けて勉強をがんばるよ」と冷静に事実を受けとめています。えらい。
(2013.2.10記)
−−−−−−−−−−−−−−−
☆昇平のブログ→
「826番目のココログ」(「やつむの日常」から変更)
http://ley.cocolog-nifty.com/da_silver_zone_/☆朝倉玲の総合HP→
「アサクラ・タウン」 http://asakuratown.sets.ne.jp/
[13/02/11(月) 10:00] てくてく日記