てくてく日記・154「就職に向かって」
花筏(はないかだ)
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4/21(月)〜4/27(日)月:フリースクール
火:フリースクール
水:フリースクール
木:フリースクール
金:フリースクール→学校へ学生証の更新手続き
土:T君遊びに来る
日:休養日
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昇平の学校のスクーリング(授業)はGW明けから始まるので、まだ毎日フリースクールに行っている。金曜日には学生証の更新のために、久しぶりに学校へ行った。
同じ金曜日の夜に、私は昇平の進路相談のためにフリースクールへ。高校の三者面談で「学校と家庭とフリースクールとで情報を共有しながら、昇平の進路を見つけていきましょう」という話になったので、その件を伝え、昇平から聞いた本人の希望をS先生に伝えた。
昇平は家で私にこう話していた。
「ぼくは勉強にはあまり自信がないから、大学なんかは無理だと思う。だから卒業した後は就職することになると思うけど、兄さんのような朝から夜遅くまで毎日するような仕事もぼくには無理だと思う。ぼくは大金持ちにはならなくていい。偉くなりたいっても思わない。ただ自分にできる仕事をやって、たくさんでなくていいからお金を稼いで、それで自分の好きなことをやりたい。(「具体的にはどんなこと?」と聞いたら「ゲームを買うとか食べ物を買うとか自分の行きたいところに行くとか」との答え)仕事の内容としては、人と接することがない、人目につかない陰の仕事がいい。仕事のやり方をぼくにわかるようにきちんと教えてもらえて、仕事に就いてからも面倒を見てくれる人がいるところがいい。ぼくは他の人みたいに器用にはできないけれど、きちんとわかるように教えてもらえれば、ちゃんと仕事をする自信はあるんだ。ぼくにだってがんばる力はあるんだよ」
そんな内容をS先生に伝えたら、先生は「ほう」と感心されていた。特に、なんのために仕事をするのか、という目的(=自分が使うお金を稼ぎたい)をきちんと持っているところがすばらしい、と言っていただいた。その部分を持たないまま就職の時期を迎える子どもも、けっこういるらしい。
フリースクールではアルバイトを始めた子どもたちが何人もいて、その子たちと先生との会話なども、昇平に良い刺激を与えているのだとわかった。この後、昇平が就職に向けた活動をして、実際に就職していけば、それがまたフリースクールの後輩たちに良いモデルになっていくんだろう。
昇平に合う仕事が何なのかはまだ予想がつかないけれど、仕事をするための道筋はかなりはっきりイメージできているので、障害者枠での雇用してもらって、ジョブコーチが付くスタイルをとっていくのがいいのだろう、とここでも学校と同じ結論になった。S先生は実は元はそういう職場で働いていらしたので、さっそく情報集めに動いて下さることになり、本当に心強く思った。私も道が見えてきて、とても気持ちが楽になった。
最近、昇平はこんなことも言う。
「ぼくは昔は社会をすごく怖いところなんだと思ってた。だけど今は、社会には助けてくれる人がたくさんいるんだって知ってるから、前みたいに怖くはなくなったんだよ」
大勢の人たちに支えてもらい、応援してもらって、昇平は社会に出る準備を始めている。
(2014.4.27記)
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[14/04/28(月) 15:03] てくてく日記