ADHDの子どもへの対処法を考える
 〜ペアレント・トレーニング第一回目より〜
アンケート
子どもが言うことを聞かないときどうしたらよいでしょう

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つぎに10の問題があります。子どもにどのように接するべきか、答えのなかから選んでください。
答えは、日頃の接し方でなくてもかまいません。あなたが感じるままに答えてください。

         
1.小学校3年生の正くんが宿題をやっていません。母親は宿題をやらせたいのですが、どうすればいいでしょう。
 1) 「ねー、宿題をしてちょうだいよ」という。
 2) 彼が始めるのを待ち、やり始めたら手伝う。
 3) 「宿題をやってしまうまでは、外で遊んではいけません」という。
 4) 「さあ宿題をやる時間よ」とふつうの声でいう。
 
 
 
2.佐藤さんは小学校3年生の清くんに外出しないようにと言いました。清くんは言うことを聞かずに出ていこうとしましたが、お母さんの悪口を言いながらもどって来ました。佐藤さんはどうすべきでしょう。
1) 自分が意地悪でしているのではないことを説明する。
2) どうしたいか、どうすればいいか話し合う。
3) 清くんに、いうことを聞いてくれて嬉しいと伝える。
4) 清くんに母親の悪口は言ってはいけないという。母親の言いつけは守らなければいけないことを教える。
 
 
 
3.小学校2年生のまき子さんは時間通りに学校に行けません。まき子さんを助けてやるには、父親はどうすればいいでしょうか。
1) 急ぐように何度もいう。
2) 毎朝、子どものしたくを手伝ってやる。
3) 朝のしたくとして何と何があるかを教え、そのうち何が準備できているかを知らせる。
4) 遅刻したときは、「もっと早く家を出れば、学校に遅れないんだよ」という。
 
 
 
4.小島さんは小学校4年生の徹くんに部屋の片づけを毎晩させたいのです。そのことを子どもに忘れさせないために張り紙を書こうと思います。どう書いたら一番いいでしょうか。
1)「部屋の片づけを忘れないようにしましょう!」
2)「8時までにおもちゃを全部片づけましょう」
3)「部屋をちらかしっぱなしなら、テレビはなし!」
4)「部屋のちらかしっぱなしはダメ!」
 
 
 
5.田中さんは、7歳の茂くんが4歳の妹のおもちゃをとりあげるのを見ました。これは茂くんがよくやることです。ふたりはけんかを始めました。どうすべきでしょう。
1)けんかがおさまったら、すぐに話をはじめる。
2)けんかの最中にどうしたのか聞き、けんかから気持ちを他にむけさせる。
3)茂くんが好きなテレビの番組が始まるのを待ち、テレビを消して茂くんと話す。
4)ふたりに、今すぐにけんかをやめて、お菓子を食べながら、なにがおきたのか、母親と話し合いましょうと告げる。
 
 
 
6.「5.」の状況で、けんかについて話し合うとき、田中さんはどうすべきでしょう。
1)茂くんになぜ妹とけんかをしてはいけないか、その理由を話す。
2)茂くんに妹のおもちゃをとりあげたことを言い、茂くんがどうすれば、おもちゃを取りあげないですむかを、一緒に考える。
3)茂くんが妹のおもちゃをとりあげたことを言い、茂くんにどうしてそうしたか理由を聞く。
4)1と3の両方。
 
 
 
7.5歳の正くんがボールをすごい勢いで投げています。強すぎてそばにいる子どもにけがをさせるかもしれません。母親はどうすべきでしょう。
1)「危ないからやめなさい」と言い、止めないときはボールを取りあげる。
2)正くんのかたわらに近づき、彼と向いあう。
3)しっかりした口調で「他の子どもがいない方にボールを投げてちょうだい」という。
4)正くんが他の子どものいる方から向きを変えたら、「そうよ!危なくないように投げてね」と暖かい口調でいう。
5)2.3.4のすべて。
 
 
 
8.4歳の娘がたびたび弟をたたきます。そのことについて娘と話しあいたいのですが、あなたはどうしたらいいでしょう。
1)彼女のやることがなぜいけないかを話す。そうすれば子どもは何がいけないかわかる。
2)娘が弟をたたいたときに、あなたがそれをどう感じているか、静かに簡単に話す。
3)あなたの話しを聞こうとする態度をほめる。
4)2と3だけ。
 
 
 
9.木村氏は小学校4年の元くんに学校から帰ったら、ペットに餌をやるように何度も言っています。元くんはときどきやることがあります。彼ができたときに木村氏はどう言うべきでしょう。
1)「えさをやってくれてありがとう。うれしいよ」
2)「すばらしいね!これまでもできるとよかったのにね」
3)「とても嬉しいよ。明日も忘れないでね」
4)「今日は忘れないでくれて本当に嬉しいよ」
 
 
 
10.6歳の正くんと5歳の妹が車で口げんかを始めました。そのために小泉さんは安全に運転することができません。以下のうちどれがもっとも効果的な警告になるでしょう。
1)車を脇によせて止め「静かにしていることができたら、また車を走らせようね。」という。
2)「家につくまで、しゃべってはだめ!」
3)「もしやめないのなら、家に着いてもテレビなしよ」
4)車を脇によせて止め、車の中で騒ぐことがどんなに危険かを説明する。


ペアレント・トレーニング開発責任者: UCLA精神医学研究所
立正大学  中田洋二郎

 
解答とポイント 




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