1.無視の意味
人は注目されるのが好き。注目された行動は増えるし、逆に無視された行動は減っていく。
無視とは、注目を取り除くこと、つまり、注目するのをやめることである。
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【無視のポイント】
子どもを無視するのではなく、子どもの行動を無視します。ですから、その子が望ましくない行動を止めたとたん、こちらも無視するのをやめます。
腹が立っていたので、子どもが「ごめんなさい」と反省しても無視し続ける・・・というのは、気持ちは分かるけれど、やめましょうね。(^o^A
無視によって相手がその行動を止めて、望ましい行動を始めたら、即座にほめます。無視というのは、ほめるためのタイミングを待つということです。
2.無視に伴う問題
子どもは無視されると、確かめの反応を起こす。つまり、前よりももっとひどい行動をするようになる。
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【ターゲット行動を決めて、無視を徹底する】
無視したら、子どもがもっと悪い行動をするようになった。・・・よくあることですよね。(苦笑)
これを「確かめの反応」と言うそうです。
でも、それに対して、こちらが適当に無視したりしなかったりすると、かえってその行動を増やす結果になります。
無視をするなら、徹底的に無視を続けます。
ただし、すべての行動を無視するようなことはしないで、減らしたい行動をきちんと決めて(ターゲット行動)、その行動だけを無視するようにします。
また、望ましくない行動の中には無視してはいけない行動というものもあるので、見極めには注意します。(→「無視して良い行動かどうかを見極める」参照)
3.子どもの行動から注意をそらす方法
・顔を他に向ける
・話題を変える
・冷静に同じことを繰り返して言う(ブロークン・レコード方式)
・他のことに集中する
・視線を合わせない(見て見ぬふりをする)
・注意をそらすことを子どもに伝える 例)「お母さんは話を聞きません」と宣言する
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【上手に注意をそらす】
子どもが望ましくない行動をしているときに無視を続けるのは、実は精神的にかなり大変です。
子どもの行動に注意を向け続けていれば、だんだんこちらもイライラしてきて、最後には特大の雷を落とすことになってしまいます。そうしたら、「無視」は失敗です。(^_^;)
上のような方法で、子どもの行動から上手にこちらの注意をそらしましょう。
4.注意をそらすときに意識すること
目 :視線を他に向ける
身体:子どもの方を向かない
顔 :無関心で普通の表情(ポーカーフェイスですね)
声 :普通に穏やかに。舌打ち・ため息は注目していることを伝えてしまうので、厳禁。
タイミング:望ましくない行動が始まりそうになったら、すぐに無視を始める。
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【ポイント】
このうちの「タイミング」というのは、あらかじめ、望ましくない行動が始まりそうな時を予測しておく、ということ。
いつも同じようなパターンで始まるので、予測がつくことも多いですよね。
あっ、またいつもの困った行動が始まりそうだな、と思ったら、即座に無視を始めます
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