昇平てくてく日記2
小学校高学年編
新しいお友だちとの関わり・2
さて、ゆめがおか2に新しいお友だちが増えて、少々パニック気味の昇平。その後の経過を、また連絡帳からご報告。
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4月10日(月) 記録者:ドウ子
昇平くんですが、L子さん、Iくんの行動の一つ一つに反応しだし、それの繰り返しで、必要以上に過敏になってしまいました。一緒にいられないときには、ゆめがおか1の教室に移動したりしているのですが、本人も相当大変な心境でいると思います。
暴言で対応しようとするので、ことばの置き換えをうながしてはいますが、その時点ではプチパニックにおちいっているので、なかなか戻れません。まだ二日目ですので、仕方ないとは思いますが……。
初めての社会科を5−2で学習し、教わる先生も今回初めてのW先生でしたが、大丈夫だったということです。全国の県の白地図に書かせてみたら、何も見ないで、福島、青森など五〜六県書いていた、と感心されました。
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4月10日(月) 記録者:母
特にIくんを気にする状況、目に浮かぶようです。年下のお子さんが大人の指示に従わずに騒いでいると、特に過敏に反応して改めさせようとする子ですので……。
昇平と少し話しましたが、「Iくんにまったく注意をしない」というのも難しそうだったので、「その言い方ならOK、っていうような言い方ができたときには、注意してもいいことにしてもらおうか?」と聞いたところ、「うん、それがいいよ!」との答え。
考えたのですが、色別のシグナルカードはどうでしょうか?
赤・・・昇平くんは何も言わない。先生にご指導を任せる。
黄・・・その言い方は適切ではないので、違う言い方でご指導しましょう。
青・・・その言い方はすばらしい。OK。
これは思いつきなので、他の意味合いや約束でも良いと思うのですが、とにかく、プチパニックの時には耳からの指導が入りにくいので、目で見える指示のほうが有効かもしれない、と思います。シグナルカードで示してもらえれば、昇平も適切な言い方や"ご指導”のしかたを意識するようになるかもしれません。(希望的観測ですが)
帰宅後は、とても落ち着いて過ごしていた昇平でした。
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4月11日(火) 記録者:ドウ子
色別のシグナルカード、いいアイディアですね。今日は準備できませんでしたので、明日以降やってみます。
とりあえず今日は、L子さんやIくんが気になるときは、「先生が注意するから大丈夫。昇平くんは先生じゃないから言わなくても大丈夫」と安心させる方向でいきました。幸いDくんが協力してくれて、昇平くんを落ち着かせてくれる役割に回ってくれています。
ただ、Iくんが昇平くんの口調を同じように真似をして、「殺してやる」などと始まったので、昇平くんに、小さい子は上の人の真似をするんだよ、という指導をしました。
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4月11日(火) 記録者:母
L子ちゃん、Iくんとの関わり、どうぞよろしくご指導願います。
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4月12日(水) 記録者:ドウ子
今日はIくんが落ち着いていて、昇平くんがパニックになることはほとんどありませんでした。
Iくんが注意されていて(「着替えて!」程度の、とても小さなことだったのですが)、それに反応した昇平くんが「きさま〜!」と立ち上がった場面はありましたが、「昇平くんは先生じゃないよ」と言うと、椅子に座りました。
ただ、昇平くんが暴言を吐くのをIくんが面白がって、真似をしたり、わざと昇平くんの顔を見て刺激したりする様子が見られるようになりました。
Iくん自身はずいぶん学校生活に慣れてきていますので、昇平くんには「そんなに先生たちが信じられないの?」(母注:そんなに先生たちの指導力が信じられないの、心外だなぁ、というニュアンスが含まれている)と言うのが一番効果的だったようでした。
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4月12日(水) 記録者:母
「そんなに先生が信じられないの?」
今日の帰りの際にも、ずいぶん言われていましたね。あのときの昇平の様子から見ると、確かにその言い方で効果があると思います。
情に訴える言い方は割と有効な子ですが、どうしてもそれが受け入れられないようなときには、「うん、ごめんね」とさらりと自分の主張のほうを通してしまいますので。
昇平がこんなふうなので、Iくんのお母さんもなかなか安心できないでしょうね……。早く昇平が"新しいお友だちの増えた生活”に慣れると良いのですが。お手数をおかけしますが、ご指導をよろしくお願いします。
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4月13日(木) 記録者:ドウ子
今日は、三、四校時と協力学級に行っていたこともあり、友達との関わりのトラブルはなく、今までよりは落ち着いていました。
算数は一時間、一対一で(ゆめがおか1の)原先生に見ていただきましたが、普通に学習できていました。今年はゆめがおか1,2の人数バランスの都合で、昇平くんの個別指導にも担任二人で当たりますので、ご了承ください。
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4月13日(木) 記録者:母
多くの先生方に昇平を見ていただけること、とても心強いです。どうぞよろしくお願いします!
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……さて、以上のような状況で、今週一週間が過ぎた。
母は帰りに教室に迎えに行くときだけ、子どもたちの様子を垣間見ているけれど、低学年のIくんはすでに下校してしまっているので、トラブルの様子を直接見ることはできない。どちらにしても、学校での子どもたちの関わりに関しては、まずは先生方にお任せするべきだと考えているので、とにかく様子を見守っている。時間の経過に従って昇平もIくんも慣れてきたようで、少しずつトラブルが減ってきたので、なんとなくホッとしているけれど。
L子ちゃんとは、同学年と言うこともあって、少しずつ良い雰囲気になってきているような気がする。昇平がL子ちゃんのしていることを興味深そうにのぞき込んでいたりするので、こちらはあまり心配しなくても大丈夫かもしれない。
大人だって、知らない誰かと仲良くなっていくのは大変なのだから、君たちが仲良くなるのに時間がかかるのは当たり前だよね。
トラブルを越えたときに、きっと素敵なクラスメートになっていけるんだろうから、先生たちの言うことをよく聞いて、よく考えて、そして、仲良くしていくための方法を考えていこうね。みんな……がんばれ!
[06/04/14(金) 14:52] 学校 発達障害