母の日のカード
昇平が学校で母の日のカードを作ってきた。以下はその時の様子をつづった連絡帳の文章。
☆★☆★☆★☆
5月11日(木) 記録者:ドウ子
今日は母の日カードを作りました。カードの表にお母さんの顔を描くのですが、昇平くんには、去年の絵をお母さんのホームページ(注:このてくてく日記のことです。笑)から出して、「四年の時よりグレードアップしてないと五年生としては恥ずかしいよ!」と声をかけると、「それなら原先生の六十色のクーピーがないとダメだなぁ……」と言い出して借りてきました。カードは1組でやっていたのですが、描いているところは恥ずかしくて見られたくないので「ゆめ2で描く」と言い、ひとりで2組の教室へ。そして、しばらくすると、カードの絵のほうを胸に当て「十、九、八、七……」とカウントダウンしながら、ゆめ1の教室へ入ってきました。そして、ジャーンと見せられた絵を見て、私も原先生もびっくり。何故か……は、明日、実際に受け取っていただいてからのお楽しみです。
☆★☆★☆★☆
えー、なんだろう? どんな絵なんだろう? と心待ちにしていたところ、翌金曜日、学校が終わって私の車に乗り込むなり、昇平が
「お母さん、母の日のカードだよ!」
と言いながら、ランドセルからカードを出してくれた。カード自体がカーネーションの花束の形になっていて、ラッピングの部分に母の顔が描いてある。それが、この写真。
いやぁ、たまげたたまげた。まったくたまげました。大したレベルアップぶりだわ!
ちなみに、去年の母の日の絵はこちら。→
「母の日の手紙」 カードは観音開きになっていて、中には昇平の字でこんなメッセージが書いてあった。
「お母さんへ
お母さん、いつもごはんを作ってくれてありがとう。
これからも、パソコンでお母さんのホームページをリニューアルしてね。
昇平より」
あはははは……。
母はご飯を作ってホームページを更新している人。確かにそうかもしれないなぁ。
☆★☆★☆★☆
母は君が本当に小さかった頃から、ホームページに君のことをつづり続けたよ。君の母はとにかく書くことが好きなものだから、何かを見たり聞いたりして感じたことがあると、それを文章にしないではいられなかったんだ。
ホームページに君の記録を載せていたら、いつの間にか、それを通じてたくさんの人たちと知り合いになって、本当にたくさんの人たちから子育てする力と勇気をもらってくることができたよ。君をこんなふうに育ててこられたのは、間違いなく、そのおかげなんだ。
だけど、それは君に許可を得てしてきたことじゃなかった。もちろん、君だって、自分のことを日記に書かれたり、自分の作品を紹介されていることは知っているけれど、それがどういう意味かということは、まだはっきりとは理解していない。 だから、いつか君が大人になった時に、
「ぼくのことを知らない人たちに知られるのはイヤだよ。勝手にぼくのことを書いたりしないで!」
と言われてしまう日がくるのかもしれない……と密かに恐れてもいたんだよ。もちろん、その時には、改めてこれまでのことを伝えて、ホームページを続けさせてほしいと『お願い』するつもりではいたけれど。
でも、もしかしたら、君はもうわかっているのかもしれないね。
母が時折伝えるみんなからのメッセージを通じて、君はちゃんと感じとっているのかもしれない。本当にたくさんの人たちが、君と君の母を応援してくれているってことを。
たくさんのカーネーションを束ねたようなカードに、精一杯君が心を込めて描いてくれた母の顔、母へのメッセージ。
最高のプレゼントをありがとうね、昇平。大切にするよ。
――追記 2006年5月15日 8:46A.M.――
上の写真をクリックすると、もっと大きな画像になりますが、
昇平美術館にも大きな写真をアップしておきました。
「母の日の絵 2006年5月」
[06/05/14(日) 10:09] 作品 学校 発達障害