昇平てくてく日記2
小学校高学年編
暴言の原因
さて、最近協力学級での暴言(授業中に「まだ(黒板の内容を)書かせるのか!」等、不平不満や文句を言う)が目立っている昇平。そういう報告が急に増えたので、何が起こっているのだろう!? もしかして、本人のセルフエスティームが低下しているのでは……!? と焦っていたのだけれど。
つい昨日、用事で学校に昇平を迎えに行った際に、担任とそのあたりの話をすることができた。
結論。
「昇平は5年生になって急に暴言が増えたわけではない。昇平の態度は以前と同じ。4年次にも、やはり板書を嫌がったり、担任に文句を言ったりしていた。ただ。5年生になり、クラス替えにもなったら、『周りの同級生たちが』大人になって落ちついてしまったので、相対的に、まだ子どもっぽくて落ちつかない昇平の態度が目立つようになった」
というのが、正解だった。
4年生までは、子どもたちもまだまだ元気だから、授業中でも割とザワザワしていることが多い。その中で昇平が「難しい!」とか「まだやらせるのか!」とか怒っていても、それはつぶやき程度のことで、周囲の子たちもほとんど問題にしなかった。
ところが、5年生になり、特に社会科の授業などは、教室全体がしんと静かになることが多いものだから、その中で以前と同様につぶやく昇平の文句が耳につくようになり、昇平の態度が目に余るようになり、クラス替えで以前からの昇平を知る子がほとんどいなくなったせいもあって、同級生たちから問題視されるようになってきた……ということだったのだ。
なるほどなぁ〜、と思った。
本人は以前と全然変わっていない。だけど、周りの子たちが変わった。
そうすると、相変わらずの昇平だけが、ひとり「いつまでも大騒ぎするうるさいヤツ」「迷惑なヤツ」となり、それを気にして注意してくれた子と昇平が喧嘩のようになったりする……ということが起きていたのだ。
これは、やっぱり学校でのその場の様子を見ている先生たちでなければ、正確に判断できない部分だったのだなぁ、とつくづく思った。どんなに我が子をわかっているつもりでも、親の視野は狭い。その狭い範囲で物事を決めつけてしまうのは危険だな、と反省した。
昇平が少しずつ周囲を気にし始めて、その中で自分を良く見せたいのに見せられなくて怒る、という場面は確かにあるから、自意識の問題、セルフエスティームの問題も、まったくないというわけではない。その部分にも、やっぱりしっかり配慮していかなくてはならないし、普通の5年生らしく、本人に任せられる部分は任せていって、「自分でやり遂げる」経験も積極的につませなくちゃ、とは思う。
でも、本格的な「集団の中にいる自分の意識」や、周囲とのギャップに悩んだ結果の「セルフエスティームの低下」は、もう少し先の課題としておいても良いことらしい。
今は、様々な方法で、本人が自分の衝動性をコントロールし、周りの人たちと一緒に気持ちよく過ごせるためのスキルを身につける時期なのだ。
ちょっとホッとした、というのが、正直な気持ちではある……。まだ親の出番もありそうだから。(笑)
その一方で、特に社会科の授業に暴言が増えてしまう原因を知るために、ドウ子先生が昇平の授業についていって、詳しい観察をしてくださった。その結果、非常に興味深いことがわかった。なるほど、これでは……と納得するような。それについては、これの次の記事で報告しようと思う。
暴言の原因については、ひとまずここまでで、アップしておく。
[06/07/06(木) 14:50] 学校 発達障害