昇平てくてく日記2

小学校高学年編

夏休みの日記・8

8月2日(水)   曇りのち晴れ

 今日、やっと東北も梅雨明けしたらしい。午後から暑くなってきた。
 午前中、歯医者へ行って、歯の染め出しと歯みがき指導、その後、フッ素塗布。昇平はいやに眠そうで、行動も落ちつきがなく、診察台の上でそわそわと動き続けていた。
 薬も食事も生活も、いつも通りに過ごしていたのだけれど、その日によって行動にばらつきがある。昨夜、寝るのが少し遅かったせいかもしれないし、気候のせいかもしれないし、そんなこととも関係ない、単なる気分や体調のせいだったのかもしれない。なんにしても、その日その日で状態像は違うんだよね。
 フッ素を塗ったので、今日は学校プールには入れなかった。

 午後から自転車の練習。「今日も行ったことのないところへ行ってみよう」と昇平が言うので、家の前の道路を、「どこにつくのか確かめてみよう」と言って、延々とどこまでも走ってみた。
 もちろん、道の果てに何があるのか、私は知っている。阿武隈川と堤防があって、そこで一息入れて戻ってくると、ちょうど良い練習コースになるのだ。兄ちゃんが自転車に乗れるようになったばかりの頃にも、父や祖母とここまで来たことがある。それから8年。昇平も同じコースを走れるようになった。……なんだか、感無量だった。
 しかし、昇平のあとについて「ゆっくり」自転車をこいでいく、というのは、予想以上にいい運動になる。おかげで私の両足は筋肉痛で、夜は湿布を貼って寝た。ダイエットにもいいかもしれない。(苦笑)

【今日のお手伝い】
布団敷き

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8月3日(木)   晴れ

 暑い暑い。梅雨が明けたとたん、35℃を越す猛暑。極端だなぁ。
 午前中、床屋に散髪に行ってきた。通い始めてそろそろ2年くらいになるかな? おじいちゃん、おばあちゃん、息子さん夫婦の四人で経営していて、とても明るくて話しやすい雰囲気の店。他県に住んでいるお孫さんが昇平と同い年だそうで、最初のうちこそ「年齢の割に、なんてわがままな子だろう」と思われていたのだけれど、昇平が特殊学級に行っていると話してからは、がらりと対応が変わった。
 というか、その話を出した瞬間に、むこうが「あっ、しまった」と思ったのが感じられて、その時はなんとなく気まずい雰囲気になったのだけれど、その後もこちらが気にせず何度もまたつれて行ったので、今ではすっかりお得意さん。顔も覚えてもらって、行けば上手に扱ってもらえるようになった。
 昇平の方でもすっかり慣れて、今では「あまり」騒ぐことなく髪を切ってもらえるし、顔も剃ってもらえるし、シャンプーもできるようになった。
 今回も「もう子ども会の旅行に行きましたか?」なんて話が出たときに、「うちは越境通学してるから子ども会には入ってないんです」なんて答えると、先方で「あっ」という感じで気を遣っていたけれど、それも別に気にならない。そして、気にせずオープンに話していれば、そのうちお互いになんてこともなく慣れていってしまう。
 床屋のおばあちゃんたち、こんな昇平を、今ではちょっと特別な目で見て、かわいがってくれているように感じられる。こんな形で地域に受け入れてもらえるのが理想だな、私としては。

 午後からは学校のプールへ。「いろんな泳ぎ方をしたよ」と言うので「どんなの?」と聞くと、「バタ足とか〜」・・・。他にも背泳ぎとかいろいろ挑戦してみたけれど、ほとんど進まなかったらしい。でも、昇平はプールが大好きだ。通ううちに、だんだん良い色に日焼けしてきた。

【今日のお手伝い】
夕食準備の手伝い(そうめんの袋を開けて中身を出してくれた)

[06/08/04(金) 10:42] 学校 日常 発達障害

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