昇平てくてく日記3
中学校編
見限らない
先日、とある知人と昨年度の中学校の話をする機会がありました。
ひとしきり話を聞かせたら、知人が
「そんな状態なら、もう学校に期待なんかしなきゃいいのよ。家庭教師にもついてもらってるんだし、学校なんかもう見限って、そっちに面倒みてもらいなさいよ」
……いえ、はっきり言うタイプの人なんですけどね。
そのとたん、私はぐっさり来ました。まるで私自身がその学校の教師かなにかででもあるみたいに。
それが表情に出たんでしょうね。知人がけげんな顔をしました。
「あれ、あなた、前に学校の先生やっていたんだっけ?」
いいえ、学校の先生はしていません。学校の先生になる勉強はしてきたけれど。
でも、だからこそ、見えているもの、わかることもあるんですよね。
学校は、と批判する人は多いけれど、その中でがんばっている先生や、志のある先生は、たくさんいる。みんながみんなダメな訳じゃない。むしろ、そういう先生はごく一部。大半の先生は、やっぱり「教師」としてがんばっている。
見限ることは簡単にできる。でも、それじゃなにも変わらない。
我が子だけが良ければそれでいいの? 違うよね。この後も、学校にはたくさんの昇平の後輩たちが入ってくる。その子たちみんなが、きちんと教育を受けられて、楽しく学校生活を過ごせて、他の子どもたちと一緒に成長していけるような――そういう学校になっていかなくちゃいけないんだよね。
その知人とはすぐに別れて、それ以上話すことはできなかったけれど、その後、私はそんなことを考えていました。
諦めない。見限らない。
学校にだって、がんばっている素晴らしい先生たちは大勢いるんだから。
その先生たちと手を取り合って前に進んでいく。
大切なこの子たちのために。
今日は県内の小中学校の始業式。そして、新一年生の入学式。
総ての子どもたちが、それぞれに必要な教育を受けられますように。
学校が、子どもたちを支え指導していく場であり続けますように。
そのために、微力だけれど、私もがんばっていこうと思っています。
桜の花は入学式に間に合わなかったけれど、とても綺麗な青空です――。
[09/04/06(月) 08:59] 学校